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羽田空港、国際線発着枠の配分が決定、ANA優先にJALは反発

国交省は、2014年夏スケジュールからの羽田空港の昼間時間帯の国際線発着枠が1日40便(年間約3万回)に拡大されるにあたり、フライトの配分を全日空(ANA)に11便、日本航空(JAL)に5便とすることを決めた。これは、2013年10月2日現在二国間の合意が整った国への発着枠31枠を配分するもの。日本側には16枠、相手国には15枠があり、全日空と日本航空の2社への配分が注目を集めていた。

今回の決定について、国交省は「適切な競争環境の確保の観点から」配分としており、日本航空が公的支援によって再生した点を指摘した。なお、これは全日空が国交省に対して以前から訴えてきたもので、これが受入れられた格好だ。

これに対し、日本航空は反発のコメントを発表。「国際線を運航する2社への均等な配分こそが利用者利便と国益の最大化につながる」として、今後国交省に対して合理的な説明と内容の是正を正式に求める方針だ。この方針は、以下の3つを観点しているという。日本航空は、今回の決定について「不公正な内容」として「到底承服できるものではなく誠に遺憾」としている。


国交省資料より

▼羽田空港、昼間時間帯発着枠(2013年10月2日現在)

現在、航空交渉が合意にいたり2014年夏スケジュールから羽田空港の昼間時間帯発着で、就航可能な国はイギリス、フランス、中国(北京)、シンガポール、タイ、ドイツ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、カナダの10ヶ国(左表)。残りは9枠で2国間の航空協議が引き続き注目される。