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羽田空港に外航で初ラウンジ、キャセイパシフィック航空が開設、オークラ運営で

キャセイパシフィック航空(CX)は、羽田空港・国際線ターミナルに日系航空会社以外で初となる自社ラウンジ「キャセイパシフィック・ラウンジ」を2014年12月9日開設する。新たなラウンジは、総床面積は990平米と同社の香港以外の自社ラウンジとしては最大級。また、ラウンジでのサービスは日系のホテルオークラが受託しており、きめ細やかな日本らしいサービスが売りとなるラウンジとなりそうだ。 *右画像はラウンジ内のヌードルバー。



CXラウンジで人気のワンタン麺と担々麺を日本でも

新しいラウンジでは、飲食施設の充実に重点が置かれた。キャセイパシフィック航空のオリジナルのレシピをオークラが再現しながら、“オークラ色”をだすことで日本らしいサービスを提供していく。例えば、香港のウンジで象徴的な存在として“ヌードル・バー”が人気を集めているが、羽田でも同様のサービスを展開。人気の坦担麺やワンタン麺などのレシピを忠実に再現しながら、朝食時間帯にはホテルオークラ名物のフレンチトーストや和定食を提供する。

オークラのオリジナルレシピでフレンチトーストを提供

バーではキャセイパシフィック特製のシグネチャー・カクテルを用意。その他、アルコール類の一部では、ワインやスパークリングワインをオークラのオリジナルボトルで提供する。すでに定評のある両社のオリジナルメニューを提供し、両社の強みを融合させた。

また、ラウンジ内のサービススタッフについても、オークラのスタッフが旅客の対応をする。現在の言語は日本と英語が基本だが、オークラエンタープライズ社の事業企画部部長・織田孝二郎氏によると、今後は多言語化を図ることも視野にいれているという。


個人の空間に配慮した配置も特徴的。

新ラウンジの設計は、ロンドンを拠点に活躍するデザイナー、イルゼ・クロフォード氏のスタジオイルゼ(StudioIlse)を起用。天然資材を多用することで温もりを演出しながら音響や照明効果にも最大限の配慮を施した。ラウンジ全体には3方向の窓から豊富な自然光が差し込み、家のリビングルームのような雰囲気づくりを目指した空間となっている。



サイドテーブルのコンセントにも配慮。出し入れが可能になっている。

ビジネススペースには2種類のOSを搭載したiMacとプリンターを完備した計4席のワークステーションを配備。そしてラウンジ内ではWi-Fi網を通じた高速インターネット接続も常時可能だ。





▼「日本が重要市場であることを反映」したラウンジ

開設記念式典で鏡割り

新ラウンジ開設記念の式典では、キャセイパシフィック航空のジェームズ ・ジンズ サービス担当取締役が挨拶にたった。新たなラウンジについて「日本が重要市場であることを反映している」ことを強調。スタジオイルゼによるコンセプトのラウンジとして世界の1号であり、今後、このコンセプトを世界のラウンジで導入し行くことを説明した。

来賓として訪れた東京国際空港長 植木憲司氏は外国航空会社のラウンジが羽田に登場することは旅客のニーズにこたえるものであり、「国際化のブランドをたかめるもの」として歓迎した。東京国際空港ターミナルからは代表取締役社長の櫻井正志氏が、新たなラウンジの位置について「ベストビュー」と表現。この点を最大のウリとして、旅客にアピールすることを提案した。

(トラベルボイス編集部:山岡薫)