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新型ウイルスで中国の国際線航空座席が激減、世界第3位から25位まで急落、日中間は7割減、航空データ会社が最新分析を発表

写真:AP通信

航空データ分析を提供しているOAGは、新型コロナウイルスの感染拡大をうけて中国への国際線への影響が続いているなか、最新のデータを公表した。中国は5週間前までは世界第3位の国際線市場だったが、今では世界25位まで下落。ポルトガルより低く、ベトナムより若干高いレベルまで落ち込んだ。

2月第3週(2月17日から)のデータによると、中国への国際線ではさらに週27万席が減少。1月20日以降の合計は170万席となり、当初計画の座席供給量のほぼ80%が失われたことになる。日本、タイ、台湾の各路線では、毎週供給量を減らしており、日本路線の場合、計画より4万7700席少なく、一週間前よりも約36%減少することになった。

1月20日から2月17日かけて、最も供給量が減ったのが日本で週24万5000席が減少。前年比では74.6%減となった。次いで多かったのがタイで週23万6000席の減少。前年比との比較で最も減少率が高いのが台湾で90%減。次いで香港が86.6%減となった。

中国からの国際線座席供給量の上位10市場の状況は以下のとおり。

OAG:発表資料より

中国の航空会社のなかで国際線市場で最も影響を受けたのは中国東方航空と中国南方航空。1月20日から2月17日かけて、それぞれ週約22万席を削減した。

OAGによると、中国国内線では2月最終週にはある程度の回復が見込めそうだが、国際線については大部分の外国の航空会社は3月末まで現実的な対応を示すとしている。

OAG:発表資料より