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国連世界観光機関、海外旅行規制の状況調査、世界の75%が国境閉鎖を継続中、アジア太平洋では67%

国連世界観光機関(UNWTO)は、新型コロナウイルス(COVID-19)による旅行制限について、2020年5月31日付で世界217カ国の状況を調査結果を発表した。それによると、5月18日時点で7カ国が海外旅行を目的とした制限を緩和。また、数カ国が国境封鎖解除に向けた検討を始めている。

ただ、世界のすべての国で、何らかの旅行制限が継続しており、そのうち75%が国境を引き続き閉鎖。その期間を見ると、37%が10週間、24%が14日間以上、その状況が変わっていない。また、経済にとって観光が重要な国ほど、国境閉鎖を継続しており、たとえば、発展途上の島国では、85%が国境を閉鎖したままだ。

地域別に見ると、 国境閉鎖を継続している国は、アフリカで74%、南北アメリカで86%、アジア太平洋で67%、ヨーロッパで74%、中東で69%となっている。

UNWTOのズラブ・ポロリカシュヴィリ事務局長は、「旅行制限の緩和は状況を見ながら行うべきだが、持続可能な観光の再開は、社会的、経済的に大きな恩恵をもたらし、世界中で数百万人の雇用を守ることにもなる」とコメント。観光の再開に向けて、各国の協力の必要性を訴えた。UNWTOは、観光再開を加速させるためのガイドラインを発表している。