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新型コロナ対策の6カ国比較、「マスク着用」で意識分かれる、「接触感染ツールの開発」では日本は最も少ない回答に

トリップアドバイザーは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する旅行者の意識の変化についてのアンケート調査を実施した。調査は、2020年4月7日~10日と4月22日~28日に、日本、アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、シンガポールで、過去12ヶ月に1回以上旅行を経験した人で、かつ旅行の意思決定者を対象に行われた。回答数は各国約400人。

そのうち、安心安全に関する意識調査については、「新型コロナウイルスの流行後、日常生活が安全になるための基準」を尋ねたところ、日本では「外出中に屋外でマスクを着用する (59%)」と「外出中のソーシャルディスタンスを確保する(57%)」が半数を超えた。

外出中のマスク着用について、各国と比較すると、シンガポール、アメリカ、イタリアは半数を超えた一方で、オーストラリアは25%、イギリスは37%にとどまった。一方、ソーシャルディスタンスについては、日本が一番低く、他国は80%近い回答となった。

レストランなどの屋内でのマスク着用については、日本は26%にとどまった一方で、シンガポールは58%、アメリカは66%、イタリアは80%と対照的な結果となった。

このほか、「接触追跡ツールの開発」では、日本は23%で6カ国中、最も少ない回答数。最も多かったのはシンガポールで56%だった。

報道資料より「旅行先を決める上で今後重要になること」についての質問では、日本は「その地域の新型コロナウイルス感染者数」が最も多く54%。他5カ国もほぼ同じ回答の割合でトップとなった。

対照的だった設問は「公共交通機関の利用時間が短いこと」で、日本は32%と他5カ国よりも高く、オーストラリア、アメリカ、イギリスでは10%台だった。また、「最新設備のある病院へ安全かつ容易にアクセスできること」についても、日本は21%だったのに対して、他5カ国は3~4割が重要だと認識していることが分かった。

「宿泊先を決める上で今後重要になること」については、日本では「各客室に手指消毒液剤/除菌シートを配備」が65%で最も多く、次いで「客室および施設内共用エリアの定期的な清掃」が60%。この設問については、他5カ国ともほぼ同じ傾向となった。

報道資料より飲食施設についても、日本を含めすべての国で清潔さが最も求められる結果に。一方、「非接触型決済」については、日本は23%で、シンガポール(37%)、オーストラリア(35%)、アメリカ(32%)、イギリス(43%)よりも少ない回答となった。