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レゴランドが取組むニューノーマル時代のファミリー需要開拓、クルックと実現するオンライン販売強化策を聞いてきた(PR)

愛知県名古屋にあるレゴ・ブロックのテーマパーク、レゴランド・ジャパン・リゾートでは、夏休みシーズンを控えた7月下旬、約5か月ぶりに平常通りのオープン体制が戻ってきた。営業縮小の期間中に準備してきた旅先体験プラットフォーム、KLOOK(クルック)とのシステム結合が完了したことで、クルック経由で予約した入場券のeチケット化も実現。最大の狙いは、オンライン販売を主軸に据えた態勢の強化だが、コロナ禍での感染予防に役立つメリットも享受している。クルックのサポートを得ながら、国内外のアクティブなファミリー層に照準を合わせるレゴランド・ジャパンの取り組みを聞いた。

予約から入場までスマホで完結

誰でも子供の頃に、一度は手にとって遊んだことがある組み立てブロック玩具「レゴ」。帆船、恐竜、宇宙船から食べ物まで、レゴ・ブロックを組み立てて作り出す世界は無限大で、夢中になって遊ぶ子供の姿に、親も頬が緩む―。このレゴ・ブロックをイメージした乗り物系アトラクションやショー、レゴ・ブロックの組み立て方が学べるワークショップ、ファクトリーツアーなど、40以上の体験が8つのテーマエリア内にある「レゴランド・ジャパン」は、中部圏を代表するファミリー向け観光スポット。来場者の2割は中国などアジアを中心とした海外からの旅行者が占める。こうしたインバウンド送客実績で、トップのシェアを誇るのが、旅先体験プラットフォームのクルックだ。

クルックは当初、レゴランド・ジャパンの入場券を海外向けに販売する複数代理店の1社に過ぎなかった。だが今では「旅行先の体験予約サイトとして不動の存在」とレゴランド・ジャパン・リゾートの北山昌彦セールスヘッドが信頼するオンラインの流通パートナーだ。レゴランドが取引するオンライン旅行会社(OTA)の中で、お互いのシステムを結合し、来場客がスマホのバーコードを提示するだけで入場できる完全なチケットレスの仕組みが整ったのは、今回のクルックが初となる。これまでは、オンラインで予約は完了できるものの、発行されたバーコードをレゴランド入場前に窓口で提示し、紙のバウチャーに引き換える必要があった。

レゴランド・ジャパン・リゾートの北山昌彦セールスヘッド

北山セールスヘッドは「クルックの流通シェアはかなり高く、レゴランドを訪れる旅行者が多い中華圏や東南アジアで広く浸透しているオンライン旅行ブランドなのだと実感した。そこで海外からの集客戦略は、クルックを軸にして考えるようになった」と振り返る。

もともと東南アジアや中華圏では、日本以上にレゴのブランド力は強く、大人になっても「自分はレゴで育った」と愛着を感じている人が多いという。レゴとクルック、両社のブランド力が強いマーケットが重なっていたことも、パートナーシップが奏功した一因だろう。

オンライン化で商品投入をスピードアップ

コロナ危機に直面し、レゴランドは2月末から一時休園。その後、5月下旬からオープン時間を短縮しての営業に移るなど、先の見えにくい状況が続いたが、この間も、同社ではクルックとのシステム連携強化に向けて準備を進めてきた。もともと方向性が決まったのは昨年で、当時、感染症の防疫対策にタッチレス入場が役立つなどとは想定していなかったが、図らずもコロナを機に、あらゆるサービスをできる限り非接触型にすることが求められるニューノーマルの時代に突入した。

レゴランドでは、クルックが日本人ユーザー向けに立ち上げた国内旅行の体験予約サイトにも参画しており、こちらで予約した利用客も、同様にスマホだけでのダイレクト・イン入場が可能になった。もっともシステム結合の真価は、安全性や利便性向上にとどまらない。

レゴランドに入場するときは、スマホを取り出し、クルックで予約時に取得したバーコードを提示するだけ

まず、精算や販売状況の管理業務が分かりやすく、スムーズになる。さらに新しいチケットなどの商品を売り出す際、よりスピーディーにオンライン販売へと展開できるようになる。「例えば急遽、この新チケットを販売したい、という話が出たとき、ダイレクトにシステムが結合していれば、これまでよりも短時間で、すぐに動き出すことができる」と北山セールスヘッドは説明する。

クルックによると、事業者側とシステムが結合済みであれば、使用言語が日本語だけの場合、新商品のオンライン販売までにかかる時間は、最短でわずか1日で済む。インバウンド市場向けに、他の言語への翻訳が必要な場合でも、3日から1週間ほど。迅速な対応が可能な理由は、クルック社内に翻訳専門の担当部署を抱えているからで、ライバル他社と比べて、クルックは「とにかくスピーディー」だと評される。

日本でも世界でも、コロナ感染者数はしばらく一進一退を繰り返すことが危惧されている。事業者にとって、マーケット環境の予測や、販売戦略が立てづらい状況が続くが、変化に応じて素早く、しかも手間は最小限で、オンライン商品を入れ替えられる仕組みが整うことは、ニューノーマル対応において大きな武器になりそうだ。

レゴランドでは、コロナ以前から進んでいた予約の間際化への対応にも役立つと期待している。「海外のクルック利用客は間際予約が多いが、日本国内も同じ傾向に進んでいる。ユーザーのタイミングに間に合うように、我々が良いコンテンツを準備できるかどうかも、これからオンラインでの集客を左右する重要な要素」(北山セールスヘッド)と考えている。

スリル満点のアトラクション「ザ・ドラゴン」。動くレゴ・ブロックで出来たドラゴンに子供たちの歓声があがる

圧倒的な販売実績とオンライン対応力に加えて、レゴランドがクルックに注目したもう一つの理由は、「体験予約に特化」していること。なぜならこうしたプラットフォームには「アクティブなファミリー層」の予備軍が集まっているとにらんでいるからだ。

クルックの世界全体での利用者層は、20~30代が6割と最多を占めており、これは日本でもほぼ同じ傾向にあるという。日頃からスマホで買い物するのに慣れていて、テーマパークの入場券も携帯で購入する方を好む。

北山セールスヘッドは「クルックの利便性に価値を見出し、活用しているユーザーは、おそらく活動的に過ごしている若い人たち。この層が次のライフステージに進み、結婚・出産となったら、レゴランドをきっと家族で楽しんでくれるはず」。今期や来期の数字など、短期的なメリットだけでなく、「クルックの将来性、今後の展開力を信じてパートナーシップ強化を決めた」と力を込める。

今は安心して楽しんでもらうことに集中

8月を迎え、例年になく短い夏休みが始まった。「子供が喜んでいる姿を、お父さんお母さんが見ること、そうした親子の絆を感じる瞬間を届けること」(北山セールスヘッド)が、レゴランドがファミリー客に提供できる価値だと自負しており、今はとにかく子供たちと一緒に安心して来場できるように、できる限りの感染対策を行い、最善を尽くしている。

3密回避や検温、手指の消毒に加え、パーク内のスタッフがお掃除グッズや消毒アルコールのボトルを入れたポーチを携行し、いつでもどこでも清掃できるようにしている。夏に人気のウォータープレイエリアは当日配布の整理券および30分の入替制にして人数を制限。更衣室や遊具は、定期的に消毒している。待ち時間などに自由に遊んでもらうため、いつもは用意しているレゴ・ブロックは、感染防止のため、やむを得ず撤去したが、レゴ・ブロックを使ってのワークショップは健在。来場客からは「しっかりした感染対策があり、安心しました」というコメントもある。幸い今のところ、大きな問題は起きていない。

ファミリー客に安心して楽しんでもらえるよう、パーク内では可能な限りのコロナ対策を実施中

オンライン販売でもストーリーを重視

秋以降に向けて、クルックとの間では、日本国内の旅行者をターゲットにした新しい商品展開の準備が動き出したところだ。北山セールスヘッドが掲げるキーワードは「ストーリー性」と「提案力」。ターゲット市場である2~12歳の子連れファミリー旅行者向けに、レゴランドと周辺の観光素材をうまく組み合わせることで、より魅力的な商品を作り上げ、オンライン経由で提供したいと考えている。

オンライン上でよく目にする旅行素材の打ち出し方は、膨大な数の商品を方面別に並べただけ、あるいは主要な観光素材をすべて盛り込んだパッケージ商品だが、小さい子供を連れた旅行は、スケジュールが詰まりすぎると厳しいし、選択肢が多すぎるのもかえって不便だ。「おすすめの素材をプロ目線で選び、ストーリーラインに沿って織り込んでいく提案型のアプローチを、オンライン上で展開できたら面白い」(北山セールスヘッド)。インバウンド市場向けと、日本の国内旅行向けでは、同じレゴランドを販売する場合でも、アピールするポイントも異なってくるだろう。

これに対しクルックでは、ストーリー性を打ち出す手法として、自社の旅先体験プラットフォームに加えて、SNS、動画サイト、アフィリエイトなど、様々なチャネルも活用しながら、ファミリーを意識したコンテンツを発信し、レゴランドをサポートしていくプランを練っている。

名古屋周辺には、まだ発掘しきれていない観光素材が眠っているのではないか、ファミリー客向けに、どんな楽しみ方や安心を提案できるのか、レゴランドに行ったら、その前後にはどんな体験がおすすめなのか。ハロウィンやクリスマスなど、楽しいイベントが続く季節に向けて、クルック独自のレゴランド商品を企画し、販売まで手掛けていく計画だ。

広告:クルック(KLOOK)

問い合わせ: reina.masumoto@klook.com

編集・記事:トラベルボイス企画部