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2020年8月の日本人宿泊者数は52%減、外国人は98%減、夏のGoTo効果は限定的に -観光庁(速報)

観光庁が2020年9月30日に発表した宿泊旅行統計調査によると、2020年8月(第1次速報)の延べ宿泊者数は前年同月比58.4%減の2628万人泊だった。このうち、日本人は51.5%減の2605万人泊、外国人は97.6%減の23万人泊。インバウンド需要がほぼ絶たれているなか、日本人に限ると、7月(第2次速報)の47.9%減・2135万人泊に比べ、マイナス幅が3.6ポイント膨らんだ。人泊数では470万人泊増加したが、7月22日から政府の観光需要喚起策「GoToトラベル」事業の効果が限定的な様子もうかがえる。

観光庁:発表資料より

7月の客室稼働率は全体で32.1%。依然として低水準ながらも、7月の29.6%からは改善した。もっとも、依然として宿泊業界の現状は厳しく、例年稼働率が高いビジネスホテルも37.5%で前年同月に比べ42.1ポイント減、シティホテルは54.8ポイント減の28.2%、リゾートホテルは36.7ポイント減の34.2%、旅館は21.8ポイント減の28.6%にとどまった。ただ、8月は夏休みシーズンが本格化することから、7月と比べ、リゾートホテルは9.8ポイント、旅館は6.1ポイント稼働率が改善している。

観光庁:発表資料より

なお、7月の延べ宿泊者数を都道府県別でみると、最も落ち込みが大きかったのは。「GoToトラベル」対象除外の東京の77%減で156万1300人泊。5、6月とワーストだった沖縄は66.7%減の108万9410人泊に改善した。人泊ベースでは、北海道が59.4%減の147万5290人泊で東京に肉薄。次いで沖縄、大阪が75%減の104万7330人泊、静岡が53.4%減の95万9560人泊で続いており、限定的ではあるものの、「GoToトラベル」効果で北海道、沖縄へのリゾート旅行、温泉宿でのおこもり需要などが動き始めた様子もうかがえる。