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世界で高まる旅行意欲、ワクチンなくても「今すぐ旅行に行く」の割合が増加、出張は「以前よりも減る」が43%

大手経営コンサルティング会社のオリバー・ワイマンは、2020年9月下旬から10月にかけて、2回目となる「旅行回復に向けた期待(Anticipatig the Travel Recovery)」調査の結果を発表した。この調査は、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、アメリカの約4600人の消費者に実施したもの。

それによると、旅行の再開時期については、18%が「今すぐ」と回答。4月下旬から5月上旬にかけて行われた第1回調査の4%を大きく上回った。一方で、「世界保健機関(WHO)がパンデミックの終了を宣言してから」が1回目の23%から12%に、「自国の旅行制限や自己隔離措置が解除されてから」が29%から19%にそれぞれ下がった。

報道資料より5月以降、レジャー旅行の関心が高まっており、63%がポストコロナでは以前と同様、あるいはそれ以上に旅行に出かけると回答。アメリカ、スペイン、イタリア、中国、オーストラリアでは国内旅行を考えている人が多い一方、カナダ、イギリス、フランス、ドイツは次の旅行先として海外を考えている人が多い結果となった。

業務渡航では、43%が将来的に出張が減ると回答。前回調査から16ポイントも増加した。53%がオンラインでも新しい関係を築けると答えたが、30歳以下に限るとその割合は43%に下がる結果となった。出張に行く場合、およそ半数が期間は以前と変わらないと答えた一方、30%が以前よりも短くなると回答した。

利用交通機関に関する調査では、半数が飛行機を利用することに躊躇はないと回答した一方、公共交通機関やライドシェアの利用については、その割合は3分の1以下となった。また、クルーズについては、経験者の方が初心者よりも再開に積極的な結果となった。

このほか、5月以降のパンデミック中に行った旅行についても調査。旅行をした人のうち31%が飛行機、24%が鉄道(2時間以上)を利用し、60%がレジャートラベルだった。また、80%がチェックイン、セキュリティチェック、搭乗などでの新しい手順に満足していると回答した。

旅行の選択基準については、価格が引き続き最も多く、感染予防策を上回ったが、大部分の回答者が、新型コロナウイルス感染予防として、マスク着用や消毒は最も重要な対策と回答した。一方、飛行機や鉄道で隣席を空けてほしいと回答した人は40%にとどまった。