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福島県いわき市、市内宿泊で誰でも無料の観光周遊バス、新たなモデルルート確立目指す

福島県の地域DMO「いわき観光まちづくりビューロー」は、2022年1月まで、いわき市に泊まればだれでも無料で乗れる観光周遊バスを運行している。ルートは毎週土、日祝2便運行の「いわきMEGURU号」と、毎週日・祝運行の「みらいTSUNAGU号」の2つ。

この取り組みは、観光庁の2021年度地域の観光資源磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業として採択を受けたもの。 アンケート結果などを分析した上で、アフターコロナにおける着地型ツアー造成、新たな販路開拓につなげる。

「いわきMEGURU号」は、国宝建造物「国宝白水阿弥陀堂」、「塩屋埼灯台」、水族館「アクアマリンふくしま」、震災伝承施設「いわき震災伝承みらい館」、観光遊覧船「小名浜デイクルーズ」に立ち寄る。一方、「みらいTSUNAGU号」は、双葉地区を中心に新しくできた震災伝承施設を見学し、防災・減災の知識を習得することで東日本大震災の記憶を風化させないことを目的に運行する。震災直後に結成した市内の有志「いわき語り部の会」のメンバーも乗車し、自らの被災体験や今の福島県浜通り地方の現状などをバスの車内で説明する。 

いずれも、いわき市内に宿泊すればバスへの乗車は無料だが、各施設への入館料や昼食代金などは参加者の負担となる。各日先着20名、出発日前日までの予約が必要。