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新たな「持続可能な航空燃料(SAF)」製造へ、二酸化炭素が原料の新製法、ユナイテッド航空がバイオ企業と共同開発

ユナイテッドエアラインズ・ベンチャーズ(UAV)とオクシ・ローカーボン・ベンチャーズ社(OLCV)は、米ヒューストンに拠点を置くバイオテクノロジー企業センビタ・ファクトリー社と協業し、今後、二酸化炭素と合成微生物を用いた新しい製法による持続可能な航空燃料(SAF)の製造・商業化を目指す。OLCVはオキシデンタル石油(Oxy)の子会社であり、センビタ・ファクトリー社の創業出資者。

UAVとOLCVは、センビタ・ファクトリー社の開発事業に共同出資。今後、二酸化炭素を炭化水素に変換しSAFの供給が可能となった場合には、両社はこの技術を商業化する合弁事業を設立し、生産準備プラントやデモ用プラント、工学研究、建設資金調達、SAFプラント稼働などのプロジェクトを進めていく。

UAVは、カーボンオフセットに頼らず、2050年までに排出量をネットゼロにするというユナイテッド航空の目標を支援するスタートアップ企業として、2021年に設立された。同航空は、SAF製造企業に加えて、二酸化炭素回収技術、水素電気エンジン、電動リージョナル航空機、アーバンエアモビリティなどの技術への戦略的投資を推進しているところ。

同航空は、SAFの取り組みを積極的に進めており、2021年12月には、他社に先駆けて、2発の内1発のエンジンにSAFのみを使用した旅客便を運航した。