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全国旅行支援と水際対策緩和、「プラスの影響」は全業種で3社に1社、観光系は人手不足に課題、中国との往来再開望む声も

帝国データバンクは、2022年10月11日から開始された「全国旅行支援」と水際対策の緩和について、企業に対してアンケート調査を実施した。アンケート期間は10月14~18日。有効回答企業数は1325社。

それによると、全国旅行支援について、自社の企業活動へどのような影響(直接・間接を問わず、見込みを含む)があるか尋ねたところ、「プラスの影響」を受けている企業は全体の34.3%で、3社に1社の割合となった。「影響はない」が54.8%、 「マイナス影響」は2.4%にとどまった。

もっとも、全国旅行支援を直接受けやすい業種(飲食店/旅館・ホテル/娯楽サービス/旅行/旅客運輸)を見ると、「プラスの影響」が企業の73%となり、全体を大幅に上回った。 

一方で、「急な需要の変化に対し、人手不足からお客さまへの100%の対応が難しく、機会損失が起きてしまうことが課題。オペレーションが破綻しないように苦慮している」(旅館)や「手続きや適用条件など都道府県によって異なる部分があり、煩雑さが半端ではない」(国内旅行)といった声が企業から上がり、人手不足や手続きの煩雑さに困惑する様子もうかがえた。

水際対策の緩和については、「プラスの影響」と回答した企業は全体の32.2%。「影響はない」は49.1%、「マイナスの影響」は6.2%だった。

企業からは、円安による消費の拡大やビジネス往来の再開などで歓迎する声がある一方、新型コロナおよびインフルエンザなどの感染拡大への不安や中国との往来回復を望む声も聞かれた。