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【年頭所感】KNT-CTホールディングス代表取締役社長 米田昭正氏 ―新事業の開発、未来創造プロジェクトに注力

KNT-CTホールディングス代表取締役社長の米田昭正氏が、2023年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

米田氏は同社の旅行事業について、海外旅行の復調は緩やかなものの、訪日旅行が本格的な回復の兆しを見せ、大阪・関西万博が開催される2025年には2019年水準の回復が期待されると説明。コロナ禍で旅行外のBPO事業が広がったことも、グループ経営における強化の側面から貴重な財産になったと述べた。2023年はサステナビリティの追及、DXを推進するとともに、旅行や周辺事業を通じて社会に貢献する企業として邁進。5年後、10年後を見据えた新事業の開発に取り組む、未来創造プロジェクトにも注力すると意気込んだ。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。


2023年 年頭あいさつ

謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

三年続いた新型コロナウィルスの感染拡大は当社グループにとっても創立以来の最大の試練となりました。いまだ終息に至ってはいませんが、ワクチン接種や経口薬の承認等により、ウィズコロナを前提とした経済活動の正常化が進展しています。一方、ウクライナ情勢による地政学的リスクの高まり等による燃料価格の高騰、急激な円安に伴う物価上昇の影響により、個人消費の回復は力強さを欠き、国内の経済は未だ不透明な厳しい状況が続いております。

当社の旅行事業におきましても、海外旅行の復調はいまだ緩やかなものの、水際対策の緩和や円安により訪日旅行が本格的な回復の兆しを見せ、観光立国の復活に向けて大阪・関西万博が開催される2025年には2019年水準の回復が期待されています。また、全国旅行支援による国内旅行の機運の高まりは、いまも堅調に続いております。そして旅行外事業においては、ワクチン接種やPCR検査、観光関連事務局運営など、行政や企業の皆さまの支援を行うBPO事業の広がりにより、旅行事業の落ち込みを補完するだけでなく新たな知見や実績を得るところとなり、グループ経営におけるレジリエンス強化の側面からも貴重な財産となりました。

このような情勢のもと、2023年もSDGsの課題解決に向けた意識の高まりにお応えできる商品やサービスの開発とともに、当社としてもサステナビリティの追求を加速させ、DX化を推進するとともに、新領域へ果敢に挑戦し、旅行やその周辺事業を通じて社会に貢献する企業として未来に向け邁進してまいります。そのために、事業構造改革により経営課題の解決を図るとともに、成長戦略の柱となる「地域共創事業」「訪日インバウンド事業」「BPO事業」を拡大し、あわせて「昆虫スナック」、「わいん旅」や「PTA業務アウトソーシング」といった5年後、10年後を見据えた新たな事業の開発に取り組む未来創造プロジェクトにも注力してまいります。

本年も、すべてのお客さまの「旅したい」という思いに社員一同でお応えし、あわせて、安全安心な旅をご提供することを第一に観光産業の復活と更なる発展に貢献してまいります。

新しい一年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

KNT-CTホールディングス株式会社

代表取締役社長 米田昭正