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旅行で最もサステナビリティを意識するのは20代、宿泊費や頻度が多い旅行者ほど意識高く、課題感は「ゴミ問題」

楽天トラベルは、2022年12月に実施した「旅行や観光をする際のサステナビリティに関する意識調査」の結果をまとめた。調査は、2022年12月に「直近2年以内に宿泊旅行経験がある」かつ「自分自身で宿泊の手配をした」と回答した男女20歳~69歳1082名に実施したもの。それによると、コロナ禍を経て、旅行をする際のサステナビリティへの意識が増したという回答が4割を超え、変わらないという回答が6割弱となった。

意識が変化したきっかけについては、「食品廃棄、食糧危機」(45.6%)が最も多く、次いで「エネルギー価格の上昇や供給不安」(41.6%)、「自然環境の破壊や自然災害」(40.1%)が続いた。

発表資料より

また、旅行をする際にサステナビリティを「意識している」と回答した割合は、年代別では20代が最も多かった一方、40代は低い傾向がみられた。旅行頻度別に見ると、1年間に5回以上旅行をする層はサステナビリティを意識している割合が最も高く、平均を5ポイント超上回った。一方で、1年の旅行回数が1回の層は割合が最も低く、平均を5ポイント超下回った。

宿泊価格別では、1回の宿泊価格が1万5000円~4万0000円未満の旅行者はサステナビリティを意識している割合が平均よりも5ポイント以上高く、5000円未満の旅行者は平均よりも10ポイント以上低かった。

全体の約7割が何かしらの課題を感じると回答。トップ3は「旅行先のゴミや廃棄の問題」(31.4%)、「旅行先の食品ロスの問題」(28.8%)、「宿泊施設の過度なサービス提供」(22.2%)となった。

旅行時に取り組みたいサステナビリティへの取り組みのトップ3も、「旅行先でのゴミの持ち帰りや清掃」(42.9%)、「フードロスに配慮した旅行」(38.7%)、「宿とのサービス提供の調整」(33.3%)となり、問題意識と連動した結果となった。

宿泊施設を選ぶ際に参考にしたいサステナビリティの取り組みトップ3は、「フードロスやアメニティなどの廃棄の減少」(43.8%)、「連泊時の過度なタオルやシーツの交換による節水などの水の使用量削減」(34.5%)、「食材の地産地消等の地域の食文化の提供」(33.6%)。

一方、サステナビリティに取り組む宿泊施設に求めることは、「宿泊料金のお得さ」(88.7%)が最も多く、次いで「不便を感じない程度のサービスや設備」(87.8%)、「上質で洗練されたサービスや設備」(76.7%)となった。