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HIS、来年8月に持株会社体制に移行へ、旅行事業にとらわれない収益基盤の構築狙う、分割準備会社を設立

エイチ・アイ・エス(HIS)は2019年10月25日、取締役会で2020 年8月1日を目途にした持株会社体制への移行に向けて、その準備を開始し、移行準備会社として同社100%出資の子会社(分割準備会社)を設立することを決議した。持株会社体制への移行については、2020 年1月下旬開催予定の定時株主総会において関連議案が承認可決され、必要に応じ関係官公庁の許認可が得られることが条件となる。

エイチ・アイ・エスは持株会社体制への移行の背景として、国内の人口減少などに起因する需要の中長期的な縮小、世界規模での業界の垣根を越えた新たなビジネスモデルの創造と競争の激化、IoT や AI に象徴されるテクノロジーの加速度的な進歩を挙げたうえで、ステークホルダーが求める企業価値の向上のため、旅行業を中心としつつも旅行関連事業にとらわれることなく、さらなる成長とより強固な収益基盤の構築が必要と説明している。

また、持株会社体制への移行の目的として、グループ経営戦略機能の強化、権限と責任の明確化による意思決定の迅速化、グループシナジーの最大化の3点を挙げている。

持株会社体制への移行方法については、完全子会社となる分割準備会社を設立したうえで、エイチ・アイ・エスを吸収分割会社とし、分割準備会社を吸収分割承継会社とする吸収分割によって、エイチ・アイ・エスが上場を維持したまま、持株会社体制に移行する予定。

分割準備会社は今年11月1日に設立の予定。吸収分割契約承認取締役会を12月初旬に開き、来年1月下旬に予定する吸収分割契約承認株主総会での承認を経て、8月1日には持株会社体制への移行を完了させたい考えだ。