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定年後も働きたい女性は67%、退職金の使い道トップは「預貯金」がダントツ、2位は「旅行」「ご褒美」

電通シニアプロジェクトは、定年のある企業において現在正規雇用で働く50代女性400名とすでに定年を経験した60代女性200名を対象に、「定年女子調査」を実施した。1986年に男女雇用機会均等法が施行され、その後34年を経て当時入社した女性が徐々に定年期を迎えつつあることから行ったもの。

調査では、60歳を定年と規定し、5年以内に定年予定の55~59歳女性を「定年女子(55~59歳)」、6~10年以内に定年予定の50~54歳女性を「プレ定年女子(50~54歳)」、既に定年を経験した60~64歳女性を「ポスト定年女子」と定義。また、ポスト定年女子のうち仕事をしている人を「ポスト定年女子(仕事継続組)」、仕事をしていない人を「ポスト定年女子(仕事リタイア組)」とした。

調査結果によると、就職後の「定年女子」の累計勤務年数は平均28.4年。「定年女子」の72.5%が「休職・離職経験あり」と回答。理由としては「結婚を機に」(28.5%)が最も多く、ずっと休職・離職なく働き続けている人は3割弱。現在の会社は「3~5社」目という人が最も多くなった(48.0%)。

また、「プレ定年女子」は、「結婚を機に」(20.0%)よりも「出産・子育てで」(29.0%)離職という人が多く、「結婚」から「出産・子育て」に離職タイミングが変化していったことがうかがえた。「プレ定年女子」は「自身のキャリアアップやキャリアチェンジ」を理由に休職・離職する率が高くなる傾向にある。

報道資料より報道資料より

現在の働き方については、「定年女子」の51.5%が「満足」と回答。満足している人の中での理由ランキングは、1.「自分の居場所(果たすべき役割)がある」、2.「適切な勤務時間・休日がある」、3.「勤務地が家から近い」、4.「自分の中でワークライフ・バランスが取れている」、5.「転勤がない」「福利厚生が充実している」。

一方、現在の働き方に満足していないと回答した人は3割弱で、その理由は1.「給与や待遇面」、2.「職場の人間関係」、3.「自分に対する評価」、4.「日々の業務のやりがい」、5.「福利厚生」。居場所、人間関係、また勤務環境(近隣、転勤)となった。

女性の活躍については、「女性活躍社会に賛成である」と回答した人は79.5%と多数。「女性の管理職がもっと増えるべきだ」という回答も67.0%と多い一方、管理職未経験者で「(部長以上の)管理職になりたい/なりたかった」と答えた人は18.1%と少ない結果になった。

報道資料より定年とお金に関する調査では、「定年女子」の定年時の退職金想定額は、平均594万円。一方、「ポスト定年女子」のうち「仕事リタイア組」が実際に受け取った金額は1107万円。また、安心して老後を過ごすための費用として必要な想定金額は4345万円で、退職金想定額とは大きな開きがある。退職金の使い道予定でトップは「預貯金」(82.1%)。次いで「旅行費用」「自分へのご褒美」(各22.6%)、「趣味」(15.1%)が続いた。

報道資料より定年後の生活に関する調査では、定年まで働くという「定年女子」は69.0%。その中で、定年後も働く・働きたい人は67.4%と多数を占めた。働く理由は、「将来お金がないと不安」(55.9%)、「生計を維持するため」(52.7%)といった経済的な理由が大きいが、「自分のお小遣い」(48.4%)、「生活のリズムが保てない」(47.3%)、「時間を持て余す」(38.7%)といった今の生活の維持を意識した理由を挙げる人が多異結果となった。

報道資料より