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トリップアドバイザー、旅行版のサブスク(定額)サービスを立ち上げへ、CEOが明かした目的と勝算とは?

トリップアドバイザーは、旅行者向けのサブスクリプション・プログラム「トリップアドバイザー・プラス」を立ち上げる。正式ローンチには、まだ先になる見込み。価格は年間99ドルを予定しており、何らかの旅行サービスの一定期間の利用権として料金を支払うものになるとみられる 。同社のスティーブ・カウファーCEOは、「フォーカスライト・カンファレンス2020」で明かした。その目的と勝算をまとめた。

「トリップアドバイザーは、ソーシャルメディアとして多くの遺産がある。膨大なレビューを見て、他社OTAで予約する人もいるだろうが、トリップアドバイザーとしては、もっと消費者と関わっていきたい」。カウファーCEOは、新たなサブスクリプション・プログラム立ち上げの目的をそう話す。

トリップアドバイザーの利用者は毎月約4億6000万人。宿泊施設、航空会社、レストラン、体験など約880万のサプライヤーに対して約8億8000万件のレビューを集めるなど、消費者とのエンゲージメントは強い。この「遺産」をさらに有効に活用していく考えで、カウファーCEOによると、コロナ禍以前から新しいビジネス戦略を考えていたが、パンデミックによって、それをさらに加速させているという。

今年の「フォーカスライト・カンファレンス」はオンライン開催一方、フォーカスライト・カンファレンスでは、ターゲットについて疑問が投げかけられた。年に2、3回しか旅行をしない人にとって魅力的なプログラムなのだろうかと。

その問いに対して、カウファーCEOは「このプログラムでは、レイトチェックアウトやホテルルームのアップグレードなどさまざまな特典を用意する。豊富な現地体験も割引価格で提供していく。消費者は情報だけでなく、お得なショッピング機会を求めている。たとえ、年数回の旅行であっても、サブスクリプション料金を上回る恩恵がある。アマゾンプライムのようなお得感があるだろう。特別感のある商品を利用者に提供できれば、何度でも旅行に出かけたくなるのでは」と答えた。

「我々にはトラフィックがあり、その強みと提供できる価値とはパーフェクトにマッチする」。また、トリップアドバイザーは、数万のホテルや宿泊施設アグリゲーター、40万以上のアクティビティやツアーなどのサプライヤーと直接的な関係を築いていることから、「消費者に特別な体験を提供できる優位な立場にある」と自信を示した。