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日本旅行業協会(JATA)とミラノ万博公社は、2015年5月に開催される「ミラノ万博2015」で日本人への訪問促進活動で協力し、イタリア政府観光局とともに共同展開することを目的に相互協力協定の覚書(MOU)を交わした。JATA側は「ミラノ万博2015」を海外旅行推進のひとつの起爆剤とすること、イタリア側はこれを契機にイタリアへの日本人渡航者が増加することを狙い、今回の相互協力協定の締結となった。
このほど開催されたツーリズムEXPOの会場では、JATA会長の田川博己氏とミラノ万博公社 ジェネラル・マネージャーのピエロ・ガッリ氏による調印式を開催。同時に行われた記者会見で、田川氏は日本で開催された大阪や愛知の万博のように、“万博”が旅行に勢いや、きっかけを生む要素であることを指摘。特に、イタリアは食や文化で日本人が魅力を感じる部分が多くあることから、多くの旅行者を「日本からも送れるように努力したい」と意気込みを語った。
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また、ガッリ氏は日本からの来場者を20万人としていることに言及。日本人のイタリアへの渡航者数は年間約38万から40万で、20万人という目標が「すごい数字」としながら、「万博目当てでイタリア旅行ということでなくとも、ヨーロッパを訪れた“ついで”に訪れてはどうか。」と提案する。ガッリ氏は、ミラノがヨーロッパの主要都市から空陸でのアクセスに優れている点も強調しており、JATAと協力関係を結ぶことで、来年の日本のヨーロッパ全域の商品でミラノ万博が組込まれるようになることを期待しているようだ。
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なお、ミラノでは万博期間中に訪れる旅行社向けの様々なイベントを用意しており、例年夏季に休演されるスカラ座の公演は万博期間中は全日開催される予定だ。
(トラベルボイス編集部:山岡薫)