エクスペディア、宿泊施設向けの収益管理ツールを無償提供、1年先までの競合との料金比較や特定日の予測も

エクスペディア・グループは、同社の宿泊施設向け予約管理システム「Expedia Partner Central (EPC)」の機能のひとつとしてレベニューマネージメントツール「REV+(レブプラス)」の提供を始めた。収益管理の利便性を高めるもので、契約宿泊施設が無料で利用ができるもの。昨年末から提供されているアメリカに続き、今月中旬から日本をはじめ全世界で展開する。

REV+の主な機能は4つ。「料金カレンダー」では、365日先まで自社と競合宿泊施設の最低料金を比較。「マーケットアラート」では、過去24時間以内に行われた競合施設の変更内容が通知される。

「概要」では特定の日の競合施設の料金情報や需要予測を表示。さらに、「競合施設の料金トレンド」では、自社と競合双方の過去45日分の料金変動を確認することが可能になる。競合宿泊施設の設定は最大20施設までをカスタマイズで設定することが可能だ。

エクスペディアホールディングス首都圏第一事業本部本部長の西浦亮氏

契約宿泊パートナー向けに実施されたREV+の説明会では、エクスペディアホールディングス首都圏第一事業本部本部長の西浦亮氏が、開発の背景を「レベニューマネージメントは時間がかかり、専門知識も必要。さらに導入に費用がかかるといった意見が多かった」と説明。世界の宿泊施設でレベニューマネージメント機能を導入しているのは全体の15%以下にとどまっており、15日前からADR(平均客室単価)が下落する傾向にあることから、「REV+を利用すれば、時間と費用の節約とともに最適な価格設定が可能になるため、収益向上に貢献できる」とアピールした。

エクスペディア・グループは技術開発を積極的に推進しており、その投資額は過去5年間で倍増している。2016年は12億米ドル(約1320億円)にのぼった。今後はAIを使ったサービスを向上させていく方針だ。

REV+ついては、料金の最終判断をアドバイスできる機能やカレンダー内に需要の変化が見込まれるイベント情報などを通知する機能などを追加する考え。

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