2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を終了させる方針を発表したフランス。その首都パリでは、自転車や徒歩での「パリ再発見」を楽しんでもらおうと、2017年10月1日を「カー・フリー・デー」に指定した。この日は午前11時から夕方6時まで、パリ市内で車、バイクなど、あらゆる車輌の進入が原則禁止となる。
ただしヴァンセンヌの森、ブローニュの森、パリ環状線は対象エリアの範囲外。また、タクシー、自転車、公共交通機関、観光地を巡回するバス「オープンツアー」や「ビッグバス」、プライベート・タクシー、障害者用車輌は例外で、パリ市内でも運行が認められる。
パリ観光会議局によると、今回の取り組みは、いつもより静かで穏やかな日曜日のパリ観光を楽しんでもらい、今までとは違うパリの魅力を発見してもらうことが狙い。例えば自転車、乗馬、馬車、自転車タクシー(シクロポリタン)など、普段とは違う移動手段でゆっくり楽しむ観光を呼びかけており、現地側もこうしたツアーやサービスを特別に提供する。
カー・フリー・デーの実施は今回で3回目。昨年好評だったのを受け、パリ市議会では、今年は自動車の侵入禁止エリアをさらに拡大することを決定。今回はパリ市全域を対象としたが、森林部とパリ環状線のみ、対象範囲外とした。昨年は運行不可だったプライベート・タクシーも今年は運行を許可することにした。
なお、パリ市民はこの日、指定された時間帯は自分の車を運転できない。電気自動車など、クリーン・エネルギーを使った車両も不可。緊急車両、障碍者の車、タクシー、公共交通機関などはパリ市内での運行が認められているが、最高時速は30 kmに制限される。
詳しくはパリ観光会議局オフィシャルサイトへ。