HIS決算、旅行事業の売上高33%減、営業損失は120億円に、エネルギー事業の売上げは増加  ー2020年10月期第3四半期

エイチ・アイ・エス(HIS)は、2020年10月期第3四半期(2019年11月1日~2020年7月31日)の連結業績を発表した。それによると、新型コロナウイルス感染拡大による国内外での旅行規制の影響が大きく、売上高は前年比30.2%減の4010億円となった。営業損益は前年の113億円の利益から168億円の損失に、経常損益は前年の113億円の利益から166億円の損失に落ち込み、四半期純損失も169億円に達した。

このうち、主力の旅行事業の売上高は同32.5%減の3459億2800万円。営業損益では、前年の81億5000万円の利益からは119億5900万円の損失に落ち込んだ。海外旅行需要が大幅に減少したことを受け、海外旅行事業の経営資源を国内旅行事業へシフトし、国内旅行を強化。海外における旅行事業では、ライブ配信で現地ガイドが各地の観光スポットを案内するサービス「オンライン体験ツアー」を始めた。また、法人事業では、企業向けの新サービスとして、海外リモート出張代行「レンタルHIS」を開始した。

ハウステンボスの売上高は、同47.1%減の106億8000万円となり、営業損益では、前年の37億1700万円の利益からは20億9300万円の損失に転落した。一部屋外施設の再開など段階的に営業範囲を拡大するとともに、ガイドラインに沿った感染防止対策を講じ集客に努めたものの、入場者数は同40.1%減の114万人となった。

ホテル事業の売上高は同20.8%減の74億6400万円。営業損益では、前年の5700万円の利益から21億8200万円の損失に落ち込んだ。期間中、変なホテルにおける「感染リスク軽減プラン」の提供を行った。

九州産交グループの売上高は同5.9%減の154億3200万円で、営業損失は9億4900万円を計上。緊急事態宣言解除以降、外出自粛の緩和などによりやや回復はみられたものの、バス事業、飲食物販事業および旅行事業において、引き続き新型コロナウィルス感染拡大による影響を受ける結果となった。

エネルギー事業の売上高は同35.9%増の188億7800万円、営業利益は同61.8%減の1億8900万円。在宅率の高まりと節約志向の強まりから、WEBでの宣伝を強化しオンライン契約を促進したものの計画未達となった。

2020年度通期の連結業績予想については、2020年6月24日の公表から予想を修正し、売上高4240億円(同47.6%減)、営業損失367億円(前期は営業利益175億4000万円)、経常損失360億円(前期は経常利益170億8900万円)、当期純損失318億円(前期は当期純利益122億4900万円)を予想する。

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