米国で旅行会社がテレビ広告で熱い戦い、「エクスペディア」や民泊「エアビー」など【外電】

世界大手オンライン旅行会社のエアビーアンドビーとエクスペディアが、米国でテレビを舞台に、かつてない大規模な広告キャンペーンを展開している。ミレニアル世代はテレビ離れの傾向にあるが、それでもブランド広告において、テレビは引き続き、重要なメディアの一つだ。

グーグル検索広告への依存度を減らすと宣言していたエアビーアンドビーでは、その言葉通り、2021年はこれまでに推定2940万ドル(約32億3400万円)を米テレビ広告に投入。この金額は、今のところ、オンライン旅行会社(OTA)の中で最大となっている。

テレビ分析会社iSpot.tvの統計データによると、6月3日時点で、エアビーのテレビ広告額は、とうとうエクスペディアの投資額(2310万ドル・約25億4100万円)を600万ドル(約6億6000万円)ほど上回った。詳しい数字は以下の通りだ。

米テレビ広告費の推計額(2021年1月1日から6月3日)左から、ブランド、投資額、シェア(%)

エアビーとエクスペディア(エクスペディア・グループではなく単体ブランドとして)は、少なくとも過去5年間では最大規模となる広告キャンペーン展開を宣言していた。エアビーによる広告攻勢は2月末からスタート、エクスペディアも、これより1カ月ほど遅れて動き出した。

ただし、2021年の米テレビ広告主ランキングを見ると、今のところ上位5ブランドのうち、3つをエクスペディア・グループが占めている。ランク入りしたのは、エクスペディアの他、ホテルズ・ドットコム(970万ドル・約10億6700万円)、そしてエアビーのライバルともいえるバケーションレンタル「バーボ」(950万ドル・約10億4500万円)で、合計すると4230万ドル(約46億5300万円)に達し、1位のエアビーをはるかに上回っている。

一方、米国市場に力を入れ、なかでも短期レンタル物件(民泊)をテコ入れする方針を掲げているブッキングドットコムは、今回のランキングには登場していない。ただし、姉妹会社のプライスライン(1140万ドル・約12億5400万円)が3位に入った。

もちろん米テレビ広告費は、各社のマーケティング戦略のある一瞬を切り取ったものに過ぎない。グローバル全体を見渡せば、また違うものが見えるだろうし、オンライン動画や検索エンジン・マーケティングなども、この数字には含まれていない。

広告費がもっとも大きかったコマーシャルのトップ3を以下に紹介しよう。

1位:エクスペディアによるラシダ・ジョーンズ起用のコマーシャル「もう自分一人で悩まないで」。広告費は1190万ドル(約13億900万円)。


2位:ホテルズ・ドットコムは、ステファニー・ベアトリッツを起用。予約したホテルのキャンセルがテーマの「取り調べ」。780万ドル(約8億5800万円)。


3位:エアビーは、デビッド・ボウイによる宇宙飛行の名曲「スペイス・オディティ」を使い、「非日常体験」をアピール。660万ドル(約7億2600万円)。


*ドル円換算は1ドル110円でトラベルボイス編集部が算出

※この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト(skift)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいてトラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。英語記事が公開された2021年5月17日時点に基づいた内容となります。

オリジナル記事:Airbnb Edges Expedia Brand in Online Travel’s Top TV Ad Spenders so Far in 2021

著者:デニス・シャール(Dennis Schaal)、Skift


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