ロイター通信によると、中国でモバイル決済アプリを運営するテンセント・ホールディングスとアント・グループが、中国本土を訪れる外国人旅行者が海外のクレジットカードを利用して両社のサービスを利用できる体制を整える。
決済ネットワーク「ウィーチャットペイ(Wechat Pay/微信支付))」を運営するテンセントは、2023年7月から海外のウィーチャットペイユーザー向けに、VISAが発行するクレジットカードとウィーチャットアプリとの連携を始める。
また、モバイル決済アプリ「アリペイ(支付宝)」を運営するアントも、すでにデジタルウォレットとマスターカードとのリンクを発表している。
これにより、外国人旅行者は中国国内で大手クレジットカードでの決済が可能になる。現在、中国ではクレジットカードや現金ではなくモバイル決済のみを受け付けている店舗やレストランは多い。
これまで、中国在住の外国人は、テンセントとアントのモバイル決済ネットワークにアクセスするために中国の銀行口座を開設する必要があった。
テンセントとアントは、2019年にそれぞれVISAとマスターカードと提携。しかし、新型コロナウイルスで中国が国境を閉鎖したことで、同国への海外からの入国者が激減したため、連携は後回しになっていた。