シンガポール政府観光局(STB)は、2023年の外国人訪問者数が2019年比で約71%の1360万人に達したことを明らかにした。観光収入は、STBの当初予想を上回る245億シンガポールドル(約2.7兆円)から260億シンガポールドル(約2.9兆円)になると予想。これは、2019年実績の88%~94%になる。
国別の訪問者数のトップ3は、インドネシア(230万人)、中国(140万人)、マレーシア(110万人)。そのほか、オーストラリア、韓国、米国からの需要が回復した。日本からの訪問者数は43万人で12位。前年比では228%となったものの、2019年比では48%と依然として回復には遠い。
2023年1月~9月の観光収入(観光地入場料および現地ツアー代金、娯楽、カジノを除く)は201億シンガポールドル(約2.3兆円)。国別トップは中国で23億シンガホールドル(約2580億円)。以下、インドネシアが22億シンガホールドル(約2460億円)、オーストラリアが15億ドル(約1680億円)。日本は2019年同期比64%の5億6000万シンガポールドル(約630億円)で9位。
また、STBによると、パンデミック前に比べてシンガポールでの滞在時間の延長も見られ、2023年の平均滞在日数は約3.8日で、2019年の3.4日に比べて増加した。
ホテルの実績はレジャーおよびビジネス双方の需要増によって好調に推移。平均客室単価(ARR)は、2019年比128%の282シンガポールドル(約3万1600円)、販売可能な客室1室あたりの収益(RevPAR)も同118%の226シンガポールドル(約2万5300円)となった。平均客室稼働率(AOR)は80.1%。
クルーズ船は340隻以上が寄港。乗客数は約200万人となった。STBは、ディズニー・クルーズ・ラインとの間で、2025年から5年間、ディズニー・アドベンチャーをシンガポールに通年独占寄港させることで基本合意している。
このほか、STBは2024年の予想も発表。外国人訪問者数は約1500万人から1600万人、観光収入は260億シンガポールドル(約2.9兆円)から275億シンガポールドル(約3.1兆円)になると予想している。
※シンガポールドル円換算は1シンガポールドル112円でトラベルボイス編集部が算出