インスタグラム、フェイスブック、WhatsAppを運営するMeta社は、「レイバン・メタ・スマート・グラス」に音声起動AI技術を搭載すると発表した。これには、WhatsAppやメッセンジャーを介するハンズフリーのビデオ通話機能が含まれており、ユーザーはメガネのレンズを通して自分が見ているものを他人にも共有できるものだ。
また、このアップデートによって、AIがユーザーがレンズを通して見るものを確認し、質問に答えることができるようになる。 例えば、ユーザーがフランスを旅行中にメニューの翻訳に助けが必要な場合、スマホに頼らなくても、メガネに翻訳されたテキストが表示されるという。
ユーザーが旅行中に建物や記念碑を見ているとき、メガネに詳しい情報を求めたり、新しい都市で何をすべきか尋ねたりすることも可能。応答は音声形式で送信されるか、着用者がレンズを通して見ることができるテキストで表示される。
さらに、AIに音楽の再生などの機能の制御を依頼したり、メガネで撮った写真のキャプションを下書きしたりすることもできる。
この機能を作動させるには、「Hey Meta」と呼びかける。
「Meta AI with Vision 」と呼ばれるこのテクノロジーのベータ版は、現在、米国とカナダで利用することが可能だ。
Metaとレイバンは、グーグルが2015年に製造を中止した同様の製品をよりスタイリッシュにリメイクし、2022年3月にスマートグラスの最初のバージョンをリリースした。
最新版には、超広角12メガピクセルのカメラ、スピーカー、5つのマイクも組み込まれており、ユーザーは写真やビデオを撮影し、接続されているスマートフォンに自動的に保存することもできるようにした。
レイバン・メタ・スマート・グラスに組み込まれているAIは、「Llama3」と呼ばれるMeta最新の生成AIモデル。同社は最近、Llama3モデルを基にした「Meta AIチャットボット」の更新版をリリースした。
※編集部注:この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト(Skift)」から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。
オリジナル記事:What the New Ray-Ban Meta Smart Glasses Mean for Travelers
著者:Justin Dawes氏