中国では、国慶節の連休中、多くの人が中国国内の観光地を訪れた。不動産危機と雇用不安が長引き、経済成長が鈍化しているなか、中国政府は、連休前に景気刺激策を発表。旅行者の財布の紐を緩めると期待されていた。
旅行支出に関する公式なデータはまだ発表されていないが、中国の鉄道では、2024年9月29日から10月8日までの10日間で1億7500万人の乗客が旅行し、1日の平均旅行数は昨年と同水準になった。
連休が始まる前、アナリスト達は旅行支出は横ばいになると予測していた。旅行者数が増加する一方で、国内外の航空便やホテルの料金低下に伴い、旅行者は高評価で安いホテルを予約すると考えたからだ。
中国本土からマカオへの旅行者数は、2019年の国慶節を上回った。マカオ政府観光局の発表によると、10月1日から6日の1日の平均旅行者数は15万人強。当初予測の1日10万人を大きく上回った。
中国大手旅行予約サイト「フリギー(Fliggy)」によると、同社のプラットフォームでの海外予約は前年比50%以上増加し、海外のホテル予約は2019年比120%増となった。
最も恩恵を受けると予想されるのはタイ。連休中の中国人旅行者は2019年同時期の88%にあたる18万3000人、観光収益は1億5300万ドル(約225億円)に達すると予想されている。
※ドル円換算は1ドル147円でトラベルボイス編集部が算出
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