日本観光振興協会(日観振)の短期観光動向調査(2013年12月分)によると、2013年10月~12月の宿泊旅行実施率は36.2%となった。前回の40.6%よりは6.1ポイント低下したが、前年よりは1.7ポイント増加した。また、前回調査での同期間の旅行意向結果に対する実現率は87.7%で、甲信越、中部、四国、九州地域では100%を超える結果となった。
年代別でみると、50・60代のシニアと20代以下の学生の割合が増え、特に60代以上は47.4%が宿泊旅行を実施。また、性別では男女とも伸びているが、特に男性が2.3ポイント増と増えた。
旅行目的地別では関東が11.2%で最も高く、関西が7.8%、中部が5.5%と続く。伸び率では関西が1.1ポイント増と最高。関西、中国地域以外では関西方面への旅行者比率が拡大しており、日観振では2013年10月の伊勢神宮式年遷宮の影響で、関西方面への需要が拡大したとみている。
一方、2014年1月~3月の宿泊旅行意向は39.5%で、前年を2.4ポイント下回り、減少傾向にある。いずれのセグメントでも低下しているが、性別では男性が36.9%と3.2ポイント減少。また、年代別では40代が36.2%(5.3ポイント減)、50台が38.4%(3.6ポイント減)、同伴者別では家族旅行やカップル・夫婦のみが微減となっており、世帯の屋台骨となる客層の意向減少が目立つ。
同調査は一般消費者を対象にしたインターネットによるアンケート調査で、男女各15歳以上、約4500の回答から集計。標本配分は平成22年度国勢調査の人口構成比を基本とし、各都道府県に比例配分、人口の少ない県に関しては最低30サンプルを確保するよう微調整した。