カタール航空CEOが語る今後の日本路線、コードシェアは「すべてANAからJALに移行」

カタール航空(QR)の3つ目の日本路線となる羽田/ドーハ線が2014年6月18日に新規就航した。これを記念して、同社CEOのアクバ・アル・バクル氏(写真右)が来日。記者会見を開き、同社の戦略やドーハの新しい空港などについて説明した。

カタール航空の2014年6月現在の就航地は世界143都市。バクル氏は、1997年の設立から17年間での急成長と高い品質のサービス提供で、同社が「グローバルに注目を集めている」と自信を示した。今回就航した羽田便については、関空・成田に続く3路線目となり、「日本とカタール2国間の交易、文化交流を反映するもの」として日本市場とのビジネスが堅調に拡大できていることを歓迎した。

そのうえで、バクル氏は日本が中東とオープンスカイを締結していない点について「ぜひ、日本政府にカタール国と(オープンスカイを)結んでほしい」と要望。両国間の貿易、エネルギーにおけるかかわりが深いこと、政治体制の方向性が一致している点を指摘し、日本/カタール間での航空アクセスの強化に期待した。さらに、外航となる同社が就航しても「日本の航空会社に脅威ではない」考えを示し、両国がオープンスカイを締結することで交流拡大が図られ、そのメリットが大きいことを力説した。

また、日本路線でのコードシェア便に関する考え方も示した。同社は2013年にワンワールドに加盟しており、羽田/ドーハ線ではJALとのコードシェア便を運航。一方、ワンワールド加盟前から行っていた成田便、関空便でのANAとのコードシェアは「今後はすべてJALに移行することになる。」という。バクル氏は、その理由としてワンワールド加盟航空会社がアライアンス外の航空会社と組むことには問題がないが、他アライアンスはそれができない点を説明した。

▼続く拡大戦略、2016年までに総旅客数を3000万人に

hamad international airport_3拡大を続けるカタール航空は、機材増強にも引き続き積極的。バクル氏によると15日に1機のスピードで新しい機材を受領しているという。1997年の設立当初、5機の機材で運航を開始したが、2014年末には142機を超える予定だ。

こうした拡大で、バクル氏が目指す総旅客数の目標は「2016年までに3000万人」。2013年の実績では1920万人、2014年は新空港のオープンや新規路線の拡張で2300万から2400万になる見込みだというから実現可能な目標ととれる。

なお、10年をかけて建設されたハマド国際空港が新たにオープンしており、5つのエリアに138のチェックインカウンターがオープン。初期段階では年間3000万人の旅客に対応できる運用だが、2年後には年間5000万人の運用が可能になる予定。また、2015年には65のゲートが運用される。

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(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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