観光庁は、主要旅行業者50社の旅行取扱状況速報(2014年7月分)を発表した。それによると、海外旅行の取扱額は前年比3.5%増の2008億1262万円となり、5月以来3か月連続でプラス推移となった。円安の影響で遠距離よりも台湾や東南アジアなど、近場方面が好調に推移しているものの、韓国・中国方面の低調は続いているという。海外、国内、外国人旅行それぞれの旅行会社上位5社の比較グラフは下記。今回の上位5社では、外国人旅行で楽天がトップツアーを抜いて5位に浮上しているのが特徴だ。
国内旅行は2.7%増の3611億3176万円で、テーマパークの新アトラクションのオープンなどで大阪方面が好調。外国人旅行はビザ緩和策による東南アジアからの旅行者が増加し、32.7%増の81億6295万円とプラス推移が続く。海外、国内、外国人旅行をあわせた総取扱額は、3.3%増の5701億734万円となった。
旅行商品ブランド(募集型企画旅行)の取扱額は、海外旅行が0.5%減の669億1626万円、国内旅行が2.9%増の928億9274万円、外国人旅行が24.2%増の3億8372万円。取扱人数は、海外旅行が10.8減の25万8325人、国内旅行が1.4%減の315万6357人、外国人旅行が26.3%増の2万3013人だった。企業別で見ると、海外旅行ではANAセールスが同25%増の取扱額を記録。一方、阪急交通社が同13.2%減、近畿日本ツーリスト個人旅行が同23.8%減と苦戦した。
また、企業別の総取扱額を見ると、前年割れとなったのは50社中12社のみ。ただし、2ケタ増となった企業は4社のみと少なかった。伸び率ではJTBグローバルマーケティング&トラベル(35.2%増の35億3734万円)、エアーリンク(20.2%増の32億1454万円)、JTB西日本(16.8%増の146億7189万円)、阪急阪神ビジネストラベル(10.9%増の34億3227万円)の順。