オーストラリアの「食とワイン」が旅の目的の3位に、優位性活かして観光局がキャンペーン

オーストラリア政府観光局は日本市場で、オーストラリアの食とワインの魅力に焦点を当てたグローバルキャンペーン「美食大陸オーストラリア」を本格的に開始した。このキャンペーンは、現在同局が展開するソーシャルメディアで口コミを募集する「私のイチオシ キャンペーン」の一環。このほど来日した本局局長のジョン・オサリバン氏は、「私のイチオシ キャンペーン」ですでに1万8000件以上のクチコミが集まっていることを明らかにし、今後の展開を語った。

オーストラリア政府観光局が主要市場を対象に実施した調査によると、「美味しい食べ物やワイン」は旅の目的の第3位に入り、消費者に働きかける重要な要素であることが判明。また、オーストラリアから「美味しい食やワイン」を連想する人は、渡豪経験がない人は26%だったのに対し、渡豪経験のある人は60%にのぼり、国別ではフランスに次いで2番目に高い割合だったという。

オサリバン氏は、こうしたオーストラリアの食体験における優位性として「人(People)、場所(Place)、食べ物(Produce)」の3つの「P」を特徴にあげる。安心安全で新鮮な食材があり、移民が多い多国籍の自由な発想による創作性の高い食文化・ワイン文化が育まれた。自然の中や街や海沿いなど、心をつかむ景色の中で食事を楽しめる場所も多いという。こうした点をオサリバン氏は「オーストラリアだけ」と強調し、美食体験を大自然や世界遺産、アクティビティの魅力に加え、誘客にアピールしていく方針だ。

具体的な活動としては、2014年11月中旬に世界からグルメ関連のセレブリティー80名を招待したイベントを開催、日本からは5名の参加を予定している。日本でも、2015年2月に食とワインに関わるイベントを計画しており、「現在レストランや百貨店、関連企業との協議に入っている(アンドリュー・ライリー日本・韓国地区局長)」という。


▼2015年は「AFCアジアカップ」の開催地がオーストラリアに

また、来日したオサリバン氏は、2015年1月にオーストラリアで初めて開催される「AFCアジアカップ」への期待についても言及した。この大会は、2015年1月9日~31日に開催されるアジアサッカー連盟(AFC)主催のナショナルチームによるサッカーの大陸選手権大会。組織委員会によると日本を含むアジア各国から3〜4万人の訪問者数を見込んでいる。

オサリバン氏は「オーストラリアの良い露出の機会」として、総額200万豪ドル(約2億円)の予算で広告やツアー販売する旅行会社へのサポートを行う考えだという。予選は、ニューキャッスル(ニューサウスウェールズ州)、ブリスベン、メルボルンの3都市で行われる予定だが「メジャーな都市から、一歩先へ足を延ばしてほしい」としている。

(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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