ボストンコンサルティンググループ(BCG)は、このほど主要13カ国を対象としたモバイル機器利用の市場規模を調査した。それによると、全体の市場規模は2013年の80.8兆円(6820億ドル)から2017年には183.2兆円(1.6兆ドル)に増加、平均年間成長率は23%との予測となった。成長率トップはインド(39%)で、2位ブラジル(29%)、3位EU5カ国(25%)、日本は8%で2013年の9.8兆円から2017年には13.6兆円規模に至る予測となった。
また、2013年時点で消費者が支払ったコストの内訳をみると、13カ国全体では「アプリ、コンテンツ、サービス」が34%、スマートフォンやタブレットを含む「プラットフォームやデバイス」が39%、「ネットプロバイダ」が19%、「ネットワークおよびインフラ」が8%。一方、日本における消費者コストの内訳は「ネットプロバイダ」が32%で13カ国中もっともシェアが大きく、「プラットフォームやデバイス」は18%で最もシェアが小さい結果となっている。
さらに「18歳以上」のスマートフォン利用率では、首位はオーストラリアで74%、日本は64%、インドは6%となっている。主要13カ国の市場規模は以下のとおり。
また、2014年9月の時点で消費者が実際に支払っているコストとモバイル利用に対して感じる価値の差分(消費者余剰)を調査をしたところ、13カ国の消費者1人のコストは平均6.6万円であるにもかかわらず、実際の価値は54.1万円に相当する結果が出た。この差額47.5万円をもとに13カ国の利用者人口(8.75億人)を考慮した結果、消費者余剰合計は416兆円にものぼることになる。
この調査は、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、スペイン、イギリス、イタリア、インド、日本、韓国、オーストラリア、ブラジル、中国の13カ国において、各国1000名のモバイルデバイス(スマートフォンおよびタブレット)所有者を対象に実施されたもの。