国連世界観光機関(UNWTO)が2016年1月18日に発表した「世界観光指標(World Tourism Barometer)」によると、2015年の国際観光客到着数(宿泊者数)は前年比4.4%増の11億8400万人で過去最高となった。この数字は、2014年と比較して国際観光客数が5000万人以上増えたことを示すもの。
国際観光客到着数の推移は以下のとおり。
地域別では、ヨーロッパや米国、アジア太平洋地域では5%の成長がみられたほか、中東地域への旅行者数も3%増となった。その一方で、アフリカでは3%減を記録している。
国別で大きな成長のけん引役となったのは、中国と米国、英国。特に2004年以降2桁成長が続く中国は、日本やタイといったアジア諸国に大きな利益をもたらしている。
なお、2016年の世界の成長率は3.5%増から4.5%増で引き続き好調となる見通し。特に、アジア太平洋地域と米国では4%増から5%増と比較的高い数値が見込まれている。
世界の方面別推移は以下のとおり。
UNWTOでは、2015年の旅行者の動向は、世界各国で為替レートや原油価格、自然災害や人為的災害などの影響を受けたと分析。観光産業のさらなる発展のためには、「安心かつ安全に、シームレスな」旅行を促進するための世界的な結束が必要だとしている。
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