日本旅行は2016年4月1日、2016年度入社式をおこなった。代表取締役社長 丸尾和明氏は、今年が同社の中期経営計画『ACTIVE 2016年』の最終年にあたることに言及。計画達成と「その次」のステージに向かう第一歩にしたい旨を強調。柔軟な発想と行動力、そして感性をもって同社の将来を切り拓いてほしいとのメッセージを述べた。新卒入社社員数は50名だった。
新入社員へのメッセージは以下のとおり。全文を掲載する。
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<代表取締役社長 丸尾和明から 新入社員へのメッセージ>
本日ここに、総勢50名の新しい仲間を迎えることができ、大変うれしく思います。皆さんは今日から社会人としての新たな人生がスタートします。
そして自らの将来を日本旅行に託し、高い志と決意を持って本日を迎えられたことと思います。
我々経営陣一同、その思いをしっかりと受け止めるとともに、今後の皆さんの活躍を期待し、私からメッセージを送りたいと思います。
今年の位置付け
日本旅行は我が国において最も伝統のある旅行会社であり、昨年は創業110周年を迎えることができました。そして今年は111年目となり、節目の年から再スタートを切るという年であります。合わせて、2013年にスタートした中期経営計画『ACTIVE 2016年』の最終年度となっており計画の実現がかかった非常に重要な年です。
創業111周年について
今年は111年目を迎える年で『1』が3つある年です。『1』というのは縁起の良い数字と言われていますが、私たちはこの3つの『1』をそれぞれキーワードとして掲げ、これを実践していくことで『ACTIVE 2016年』を実現するとともに、次なる中期経営計画にもつなげていきたいと思っています。
まず一つ目の『1』ですが、これは原点回帰、基本に忠実になるという『1』です。私たちの原点は、創業者の理念でもある、お客様の立場にたってお客様の求めるものを提供する「マーケットイン」と何事にも果敢に挑戦する「チャレンジ精神」です。私たちはこの理念や行動をDNA化して受け継いでいかなくてはなりません。
二つ目の『1』ですが、これは“強み”をさらに磨き上げ、『NO.1』を目指すという『1』です。NO.1といっても、規模やシェアのことではありません。各部門や支店などが持っている「強み」を「他には負けない」というレベルまで高めていくというものです。一つでも多くの「強い分野」そして「輝く分野」を育て、お客様にしっかりと届けていくことはとても重要な事です。
三つ目の『1』ですが、これは“全社が一丸となって取組む”の『1』です。私たちは組織の中で、それぞれの役割を持っています。目標に向かって、それぞれの役割をしっかりと果たしていくことで全体の目標を達成させたいと思っています。
以上の3つの『1』の取り組みは、社員の皆さんが実践していく指針ともなるべきものです。
旅行マーケットについて
現在の旅行業界は、インバウンドの急激な増加、お客様のニーズの多様化や特定目的化、インターネット予約の拡大、サプライヤーの直販化等、マーケットの構造変化が急速に進んでいます。
活発化する地方創生関連事業や北海道新幹線の開業など、旅行業界にとっての追い風も吹く一方で、『テロの発生』による海外旅行の低迷や、『需要が集中する東京・大阪など大都市圏の仕入環境の悪化』、さらには同業他社との激しい競争など、極めて厳しい環境が続くものと考えなければなりません。
中期経営計画について
これに対応するには、中期経営計画『ACTIVE 2016年』を何としても達成しなくてはなりません。私たちはどのような会社になれば生き残れるのか、どうあれば安定した経営を続けることができるのかを考え、ビジネスモデルの転換を柱に据えた『ACTIVE 2016年』を2013年からスタートさせましたが、いよいよ今年は最終年度となりました。必ずや計画を達成し、次なるステージに向けた第一歩にしたいと思っています。
入社後の心構えについて
皆さんは、節目からの再スタートを切る年であり、『ACTIVE 2016年』の仕上げの年という、とても意味のある年に入社されました。このことをしっかりと受け止め、 3 つの『1』を実践する一員となっていただきたいと思います。
計画を達成し、今後ますます飛躍していくためには、皆さんの既成概念にとらわれない柔軟な発想と行動力、そして若い感性が必要不可欠です。皆さんが持っている力を存分に発揮され、日本旅行の将来を切り拓く中心的な存在となっていただきたいと考えています。
社会人としての責任
皆さんは本日より社会人としての一歩を踏み出します。学生時代とは違い、仕事をしたその対価として給料をもらうこととなります。一見、アルバイトと同じようですが、大きく違うのは「責任」です。それはお客様に対する責任であり、会社に対する責任であり、社会に対する責任でもあります。その事をしっかり認識して欲しいと思います。
今日ここに50名の若い皆さんが新たな仲間として加わった訳ですが、全社員がその力を結集し、「感動と満足を創出する、活力ある企業グループ」に向けて、私たちと一緒に前進して行こうではありませんか。
最後に
最後になりますが、私たちの扱う「旅行」は本当に楽しいものであり、人々に感動を与え、いつまでも想い出に残り続けるものです。そういった方々のために求める価値を実現する仕事ができるということはとても意義のあることです。私たちはお客様に心から喜んでいただき、そして選ばれ続ける会社になりたいと思っています。
私たちが目指す会社になるためにはどのようにしたらいいでしょうか。それは、私たち一人ひとりが努力を厭わず、日本旅行らしさを追求しながら、お客様の求める価値を提供し続けることだと思います。自分に何ができるのか、何をやるべきなのかを常に考え、努力を積み重ねることが未来を切り開くことにつながります。こうした初心を忘れることなく仕事に邁進して下さい。
皆さんの入社を心より祝福して私からの歓迎の挨拶と致します。
以上