海外旅行への意欲が回復傾向に、「ひとり旅」人気が堅調、オンライン予約率は62.2%に拡大 -JTBレポート2016

JTBは2015年の日本人海外旅行市場の実態をまとめた「JTB REPORT 2016 日本人海外旅行のすべて」を発行した。独自のアンケート調査や各関係機関の統計資料を基に、JTB総合研究所が市場動向や構造を分析し、編集・発行したもの。

これによると、旅行の申込方法は「インターネット」が62.2%と前年よりも1.4ポイント増加し、過去最高の比率に拡大。一方、「旅行会社店舗」は16.0(1.2ポイント減)、「通販・電話」は8.8%(1.3ポイント減)となり、1ポイント以上低下した。

また、旅行意欲に関しては海外旅行に「あまり行きたくない」「絶対に行きたくない」の回答の割合が、前年の37.3%から29.4%と7.9ポイント減少。消極的な層が縮小したのは7年ぶりのことで、JTB総研では燃油サーチャージの下落・撤廃の動きや円高傾向など、旅行意欲を喚起する経済的要因が影響していると見る。

逆に、海外旅行希望率は幅広い性・年代別で上昇。特に未婚女性は積極派(「1年以内に行く予定」「予定はないがぜひ行きたい」の合算)は45.8%、旅行希望率(積極派に「機会があれば行きたい」を加算)は80.4%と高い。特に「1年以内に行く予定」は全体の3.4%に対し、未婚女性は11.2%で、唯一の2ケタ台となった。

実際の海外旅行者数も2015年全体では前年比4.1%減と減少したが、出国率は9月~11月に13%前後でほぼ下げ止まった。11月下旬のパリ同時テロ事件で欧州方面の旅行に影響はあったものの、海外旅行全体への影響は少なかった。2016年1月以降は円高傾向や燃油サーチャージの下落を受け、プラスに反転している。

2015年の海外旅行の傾向では、「ひとり旅」が23.6%となり、調査開始以来で最高値となった。年々増加している一人旅だが、前年と比較すると「女子学生」のひとり旅が増加し、「家族」「友人」との旅行が減少。また、高齢男性(60歳以上)でもひとり旅が増加しており、男性にもひとり旅の需要が増えてきている。

なお、「JTB REPORT 2016 日本人海外旅行のすべて」は7月28日から、JTB総合研究所のホームページで販売される。

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