子や孫との旅行は「祖父母が負担」が主流に、老後の見通し「不安」でも -第一生命経済研究所

第一生命経済研究所が孫のいる60~70代の夫婦世帯を対象に実施した調査で、別居家族の子や孫とのレジャー・旅行をしたことがある人が半数を超えることが分かった。最も多いのは買い物(80.5%)だが、日帰り旅行(59.3%)、泊りがけの国内旅行(56.3%)は6割近く、海外旅行(15.3%)も一定数が経験。属性別で見ると、孫の続柄は息子の子より娘の子の方が高いという。

これらの旅行の費用負担については、「祖父母側の負担が多い」が83.2%と8割以上となる結果に。「祖父母側と子供の負担が同じ」は12.7%、「子どもの負担の方が多い」はわずか3.8%だった。祖父母の費用負担について、老後の生活資金の見通し別でみると、「家計にゆとりがあり、全く心配なく暮らしていけると思う」人の場合、「自分(祖父母)の負担の方が多い」が88.4%とゆとりが少ない人よりも多い結果となった。ただし、老後の生活資金の見通しが「心配」であるという人でも75.8%が自身で費用を負担しているなど、子や孫とのレジャー・旅行に対する強い意欲がうかがえた。

発表資料より

レジャー・旅行のタイミングについては、「行けなくなった」理由で、孫の成長に伴う「祖父母とは旅行をしたがらない」「進学などで忙しくなり、孫に時間が取れない」などのコメントが多く見られた。また、「妻の介護」「私たちの健康が弱っているため」「子どもや孫の行動に迷惑になるので」など、自身の健康状態も理由にあがった。これらを踏まえ第一生命経済研究所では、子や孫とのレジャー・旅行を望むなら孫の成長や健康状態の変化を見通し、老後のライフデザインのなかで実施時期を早めに考えておくことが必要だと指摘している。

調査の名称は「シニア夫婦世帯の別居家族との交流に関する調査」で、調査対象は、人口10万人以上の都市に居住し、高校生以下の孫がいる60~70代の夫婦2人世帯の男女1068名。

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