日本銀行の東北4支店(青森、秋田、仙台、福島)はこのほど、2016年夏に東北で開催された主要夏祭りへの来訪者数(入込客数)を発表した。
それによると、2016年の来訪者数は1500万人。2011年の東日本大震災以降のピークだった2013年(約1496万人)は超過したものの、2010年(約1561万人)には至らなかった。
都道府県別にみると、来訪者の最多は青森県で前年比3.2%増の672.8万人。次いで多かったのは宮城県(4.9%増の228.3万人)、秋田県(2.4%減の206万人)。さらに岩手県、山形県、福島県と続いた。青森ねぶた祭りは北海道新幹線の開通効果などが寄与し、9日間で276万人を数えた。そのほか盛岡、仙台など北海道新幹線と連結する東北新幹線沿線では北海道からの流入が増加したという。
消費動向をみると、全体的にまつり期間中の消費意欲は旺盛。ファミリー層を中心に低・中価格帯のメニューに注文が集中したとする飲食店などもあるが、おおむね好調な状況だったとみられる。
宿泊施設も一部を除き、入込数の増加を受けてほぼ満室となったケースが多数に。宿泊施設不足解消のため、観光協会と連携による近隣エリアでの宿泊促進や、地元行政・企業などとの連携による「イベント民泊」を初導入した例もみられたという。