現地体験ツアーB2B「BeMyGuest」が新たに資金調達、ラボも設立、パートナー拡大を加速

ローカル体験ツアーのB2Bプラットフォーム「BeMyGuest」は、本拠を置くシンガポールでのシリーズAラウンド投資で、新たに1,150万シンガポールドル(約850万米ドル)の資金調達を完了した。この投資には、ラッフルズベンチャーパートナーズのほか、SPRINGシンガポールの投資子会社SPRING SEEDS Capital, シンガポール最大の旅行代理店Chan Brothers Groupも参加している。

BeMyGuestは、2012年設立のスタートアップ企業。ローカル体験ツアー、アクティビティ、アトラクションなどを提供するアジア太平洋地域のサプライヤーと旅行会社などの流通パートナーを結ぶプラットフォームを運営している。2016年にはシンガポールで「ベスト・ビジネス・イノベーション」賞を受賞。現在、戦略的流通パートナーとして中国のシートリップ、アリトリップ、韓国のチケット・モンスター、インドのヤトラ、日本のTravel.jpなど約500社と提携。中国、韓国、日本、インドネシア、ベトナムなどの900以上の都市で2万5,000以上の商品を扱っており、年間売上1億シンガポールドル(約7,200万米ドル)を目指している。

同社CEOで創設者のクレメント・ウォン氏は、今回の投資について、「BeMyGuestのビジョンとビジネスモデルの妥当性が評価されたもの。これにより、当社のテクノロジー、コンテンツ、カスタマーサービスの質はさらに前進する」とコメント。今後さらに提携パートナーを増やし、B2Bビジネスに注力することで、事業を拡大させていく方針を示した。

また、今回の資金調達に合わせて、サプライヤーと流通パートナーが流通ネットワークを共有できるプラットフォーム「BeMyGuest Labs (www.bmglabs.com)」を立ち上げた。これは、サプライヤーインベントリープッシュAPI、多言語プルAPI、ホワイトラベル、B2Bエージェント・マーケットプレイス、即時コンファメーション、eチケット、収益管理システムなどを提供する旅行技術ソリューション。

国連世界観光機関の2016年アジア観光動向の報告書によると、2030年までにアジア太平洋地域を訪れる旅行者は5億3,500万人にのぼると予測。そのうち80%が域内旅行となり、個人旅行(FIT)がさらに増加すると見込まれている。また、旅行調査会社フォーカスライトは、WIT Japan 2017で、2016年のアジア太平洋市場におけるアトラクション、アクティビティ、ツアーの事業規模は450億米ドルで世界最大になっていると報告。しかし、この分野でのオンライン予約の割合は11%に過ぎないことから、BeMyGuestでは高い潜在性があると見込んでいる。

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