英ヴァージン・グループは傘下のグルーズ会社「ヴァージン・ヴォヤージュ」の発表会を開催。創設者のサー・リチャード・ブランソン氏と同社社長兼CEOのトム・マカルピン氏が登場し、2020年に完成予定の初の客船について主なポイントを発表した。
ブランソン氏は、「一目でヴァージン・ヴォヤージュだと見分けがつく船で世界中を航海する」とし、マカルピン氏は「スーパーヨットから発想を得た特質を備える」と説明。船の外観はシルバーグレーを基調にスモークガラスを採用し、グループのイメージカラーであるレッドでアクセントを効かせた。特に、ヴァージン・レッドの独特な煙突(ファンネル)は、スーパーヨットのデザインで第一人者として知られる英国ボーリューのRWDが開発したものだ。
また、船体は細部にまで熟練の技術を反映させ、キャビンの86%をテラス付きとするほか、93%はオーシャンビューに。クリーンな船を目指す方向性から、最先端の廃棄物管理システム会社のとも契約し、廃棄物をエネルギーに転用する技術開発の可能性を模索するという。
さらにマカルピン氏は同船を「18歳以上の大人限定」として年齢制限を設けることも発表。同クルーズに期待する人々と旅行業界のプロのフィードバックを参考に決定したもので、ヴァージン・ヴォヤージュにはワンランク上の上質なクルーズ体験に加え、ヴァージンらしいサプライズが望まれているという。
最初の船の愛称は「レディー・シップ(Lady Ships)」。貴婦人への呼びかける際の「ユア・レディーシップ」にちなんだもので、ヴァージンの持つ英国の伝統を表現したという。船首には人魚のデザインを施す予定で、この船首像をモチーフに公式アイコンも決定した。
同船の就航は2020年の予定だが、同社ホームページ上でクルーズ船チケットの先行販売への受付を開始したことも発表。一般販売の前に行なわれる限定事前販売への参加権利は、500ドルの手付金(返金可能)で受け付ける。詳細は同社のホームページへ。