ベルギーのブルージュ市当局は、2018年1月1日から、同市内を徒歩で観光するガイド付きウォーキングツアーについて、ガイドとツアー催行会社それぞれの登録と認可を義務付ける。2017年10月24日付で、ブルージュ市の条例として決定。認可申請は11月20日から受け付け開始した。
ブルージュ観光局によると、自分の家族、親戚、知人を案内する場合や、教育目的で学校や教師などが案内する場合は対象外となる。
ウォーキングツアーを催行する資格許可証(ライセンス)取得が義務付けられるのは、旅行会社、ランドオペレーターなど、ブルージュで旅行者向けのウォーキングツアーを提供・手配・コーディネートする人、会社または団体。
ライセンス取得の手続きは、ブルージュ観光局のウェブサイトの専用ページからオンラインで申し込み可能。問題がなければ、自動的にウェブのリンクで許可証が送られてくる流れで、原則として24時間以内に登録は完了する。また、許可証を取得した会社は、ブルージュ観光局のウェブサイトに掲載される。登録料は無料。有効期限はなく、一度許可証が発行されると、資格剥奪、返上などがない限り使用できる。
また、ウォーキングツアーのガイドや添乗員は、公認書(authorisation)の取得が義務付けられた。こちらも、ブルージュ観光局のウェブサイトの専用ページからオンラインでの申し込むと、自動的にウェブのリンクで公認書が送られてくる仕組み。原則として、24時間以内に登録手続きは完了、登録料は無料。有効期限はなし。公認書はガイド個人に帰属。ツアーの際には常に携帯する必要がある。
そのほか、ブルージュ市では、25人以上の団体の場合、ウォーキングツアーの際にマイク、拡声器などの使用を禁止。イヤフォンやヘッドフォンを使ったオーディオシステムを使うことを義務づけた。
なお、この条例への違反には、250ユーロ以下の罰金、ウォーキングツアーの許可証、公認書の資格停止または剥奪の可能性があるとしている。
観光客に人気のブルージュでは、昨今、ウォーキングツアーに伴う“副作用”が問題となっていた。具体的には、公共の場での騒音や混雑、安全をおびやかす状況が増加。街のイメージダウンにつながりかねないほか、客引きや違法な宣伝活動、不適切な行為などが問題視されており、当局が規制強化に動いた。
ブルージュ観光局のウェブサイト、および条例の詳細は以下へ。