日本政策投資銀行(DBJ)と公益財団法人日本交通公社(JTBF)はこのほど、アジアと欧米豪12か国・地域を対象に、訪日旅行時の行動に関する調査を実施した。それによると、宿泊施設の手配状況では、パッケージ旅行以外の訪日経験者のうち、全体の5割が「インターネット(オンライン旅行会社やマッチングサイト)で手配する」と回答。宿泊施設のウェブサイトでの予約も29%に至り、全体の約8割がネット経由での予約となった。
そのうち、ネット経由での予約が特に多いのは、アジアでは中国(88%)、香港(86%)、台湾(85%)。欧米豪ではフランスで78%を占めた。
旅行予約の方法に関する回答状況は以下のとおり。
食事場所は「日本到着後に決定する」が4割
旅行者のタビナカ行動をみると、訪日後に決定したものは「食事場所・レストラン」が40%で最多。次いで、「買い物スポット」(39%)、「日本につく前にすべて決めておいた」(33%)の順。
国別では、中国では「買い物スポット」(52%)、英国では「日本につく前にすべて決めておいた」(45%)、フランスでは「オプショナルツアー」(49%)が最多となっている点が特徴的だ(「自由行動日なしのガイド付きパック旅行」を使った旅行経験者は対象外)。
全体の75%が周遊パスを利用、パスの購入は「タビナカ派」が多数
また、交通手段については、公共交通機関利用者全体の75%が「周遊パス」を購入したと回答しており、多くの外国人が利用している様子がうかがえる。なかでも、インドネシア(87%)、アメリカ(84%)、中国(83%)での利用が多い。
「周遊パス」購入方法としては、「訪日旅行中に鉄道駅やバスターミナルの有人窓口で購入」(28%)が最多。次いで「到着空港にある旅行会社の店舗や観光案内所で購入」(25%)、「訪日旅行中に鉄道駅やバスターミナルの自動販売機で購入」(24%)が上位に。タイや韓国ではタビマエに購入する人も比較的多いものの、周遊パスはタビナカに購入する傾向が強いことが確認された。
この調査は、20歳から59歳までの男女のうちアジア・欧米豪12地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランス)への海外旅行経験者を対象に実施したもの。調査期間は2017年6月29日から7月12日まで。有効回答者数はこれら地域に住む6274名。中国は北京および上海在住者が対象。
詳細レポートは以下から参照できる。
日本政策投資銀行