エクスペディア・グループが2017年第4四半期(2017年10月~12月)および2017年通年の決算を発表した。それによると、第4四半期の取扱予約総額は前年同期比14%増の197億6590万米ドル(約2兆1742億円)、売上は同11%増の23億1920万米ドル(約2551億円)。一方、営業利益は同23%減の1億1350万米ドル(約124億円)、減価償却前営業利益(Adjusted EBITDA)は同9%減の4億250万米ドル(約442億円)だった。
この結果、2017年通年の取扱予約総額は前年同期比13%増の884億1050万米ドル(約9兆7251億円)、売上は同15%増の100億5980万米ドル(約1兆1065億円)、営業利益は同35%増の6億2510万米ドル(約687億円)。減価償却前営業利益(Adjusted EBITDA)は同6%増の17億1250万米ドル(約1883億円)となった。
同社のマーク・オカストローム最高経営責任者(CEO)は2017年業績について、「世界の旅行市場における当社シェアが拡大し、また業界平均を上回る成長ペースだ。続く2018年も、成長市場へ集中的に投資を継続するほか、クラウド移行など効率化を進めることで、減価償却前営業利益ベースで6~11%の成長を見込んでいる」と話した。
宿泊予約では、引き続き一棟貸し民泊(バケーションレンタル)「ホームアウェイ(HomeAway)」の業績拡大が目立つ。第4四半期では、エクスペディア・グループ各社の取扱泊数合計が前年比17%増に対し、ホームアウェイは同30%増。またホームアウェイ経由での年間取扱予約総額は、前年比46%増の87億ドルに拡大。売上は同32%増の9億600万米ドル(約996億円)となった。
一方、年間の支出項目で半分以上を占める営業マーケティング費は、前年比21%増の52億9800万米ドル(約5827億円)。そのほか、昨年はデータセンターやクラウド関連費用も急拡大した。
2017年の売上を地域別に見ると、米国内は同10%増、米国以外の市場は同21%増。海外市場での売上は45億米ドル(約4950億円)となり、全体に占める比率は前年同期比2ポイント増の45%と、引き続き、海外比率が増している。
売上の商品セグメント別シェアは、宿泊関連が全体の68%と最大。次いで広告関連が11%、航空関連が8%、その他13%。主力の宿泊関連の売上は、2017年は前年比14%増。泊数は同16%増ながら、一泊当たり売上は2%減。同様に、航空券も取扱い件数は同4%増ながら、単価が3%減となり、売上は前年比1%増にとどまった。
※円換算は1ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出した。