旅行マーケティングは、インスピレーション重視、単純でよいと思われているかもしれない。トロピカルビーチに、ゆらゆら揺れるヤシの木の画像をアップして、はい、できあがり。だが実際には、もっとずっと大変だ。
伝えたいメッセージを届けるのに、色々な提供手段がある時代だ。さらに昨今では、異なるチャネルを経由しつつも、統一感が出ていることが求められる。
続々登場する新しいテクノロジーやプラットフォームにも、しっかり対応する必要がある。チャット・アプリや音声対応、拡張現実(AR)に仮想現実(VR)、他にも旅行マーケティングに役立ちそうなものなら、すべてが対象となる。
それから、人々の消費行動の変化、期待されるレベルが高くなっていること、数秒で相手の心をつかむ手法へのニーズといった要素も考慮しなければいけない。
こうした状況を念頭に、ここでは、過去一年間で最も人気のあった旅行広告をまとめた。多種多様なチャネルの中から、今回は英国のユーチューブを選び、トップ10位を紹介する。
ランキング作成に当たり、視聴回数に加え、その他の要素も加味。例えば、検索結果からやってきた視聴者、あるいは有料会員か、視聴時間の長さ、視聴者維持率(オーディエンス・リテンション)も考慮した。
それでは、ランキングを10位から紹介しよう。意外なところもランクインしているので、お見逃しなく。
▼10位:レンタルカーズ・ドットコム(Rentalcars.com)
2015年末に登場した広告動画。現在までの視聴回数は87万1700回以上。
▼9位:ノーリッジ大聖堂(Norwich Cathedral)
今回のランキングで異色の存在の一つ。視聴回数は少なく29万4000回だが、おすすめの動画。
▼8位:トーマスクック(Thomas Cook)
2017年10月に登場し、現在までの視聴回数は32万1000回。
▼7位:TUI
同じく2017年10月に登場。視聴回数は79万9000回。
▼6位:ロンドン交通局(Transport for London)
こちらも意外なランクイン。2014年11月からの視聴回数は累計400万回ほど。
▼5位:オン・ザ・ビーチ(On the Beach)
ビーチ・デスティネーション専門旅行サイト。2016年末に登場。視聴回数は87万1000回を超えた。
▼4位:センター・パークス(Center Parcs)
英国の森の中でホリデービレッジを運営する旅行会社。2016年末に登場。視聴回数は147万2500回以上。
▼3位:カタール航空(Qatar Airways)
2017年3月に登場。視聴回数は間もなく700万回に届く勢い。
▼2位:ブッキング・ドットコム(Booking.com)
2017年1月に登場。視聴回数は564万回以上。
▼1位:エティハド航空(Etihad Airways)
2017年4月末に登場。こちらも視聴回数は、700万回に届きそうだ。
※編集部注:この記事は、当社が提携している世界的な観光産業ニュースメディア「トヌーズ(tnooz)」に掲載された英文記事を、同編集部から承諾を得て、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集しました。
※オリジナル記事:Top travel ads on YouTube in 2017 (with a couple of surprises)