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兵庫県の城崎温泉で観光地活性化を目指す「湯のまち城崎」は2018年4月1日、まちぐるみゲストハウス事業を開始した。木造建築物を活かしてゲストハウスなどに転用・再生するもの。第一号として、築90年の元旅館「若代(わかよ)」の建築物を女性専用のゲストハウス「城崎若代」刷新。元経営者の娘姉妹が女将となる。
「若代」は邸宅として建てられた後に置き屋として活用。約40年前から旅館に転用して営業をおこなっていたが、2016年に営業を停止。経営者だった父親の死去により廃業を余儀なくされた。建物を取り壊す検討もおこなわれたが、同社への相談の結果、ゲストハウスとしての再出発に至ったという。
新たに開業したゲストハウスでは、「ゲストリビング」のほか、1人でも連泊でも気楽に泊まることができる和室ドミトリー(相部屋)を用意。女性専用とすることで、安心して宿泊できる施設を目指す。標準宿泊費は一人一泊5000円(ドミトリーは3800円)とした。
なお、再生にあたって、ゲストハウス部分の事業費約1500万円のうち、まちづくりファンド出資金600万円を活用。事業プロデュースは湯のまち城崎代表が担当したほか、城崎温泉旅館協同組合や城崎温泉観光協会なども協力をおこなった。
城崎温泉は1300年の歴史を持つ温泉地。2012年に観光関連組織が中心となって温泉観光地としての魅力を高めるエリアマネージメントの取り組みを開始。民間企業「湯のまち城崎」を設立して展開を進めている。
▼ゲストリビング
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▼和室ドミトリー
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