マリオットホテル、民泊事業を本格化、豪邸など世界10都市2000軒で一棟貸しを開始、会員ポイントも付与

マリオット・インターナショナルは2019年4月末、新ブランド「Homes & Villas by Marriott International(ホームズ&ヴィラズ・バイ・マリオット・インターナショナル)」を立ち上げ、複数ベッドルーム付き豪邸などのレンタル事業を開始した。スタート時点での物件は、米国、ヨーロッパ、カリブ海域、南米を中心に、世界100都市、2000軒を用意。マリオットのロイヤルティプログラム「マリオット・ボンヴォイ(Bonvoy)」会員が利用する場合は、ポイントの利用や蓄積の対象にもなる。

マリオットでは、クオリティが高い住宅という新しい選択肢を旅行者に提供するのが狙いとしており、「旅行者のニーズが進化するなかで、マリオットも今までにない革新的な取り組みに力を入れている。その一つが今回のホームズ&ヴィラズだ」(同社グローバル営業責任者・ステファニー・リナーツ氏)。

同事業は、1年ほど前から欧州の一部都市で、パイロットプログラムとして着手していたもの。各地のレンタル物件マネジメント会社などの協力を得て、このほどグローバル展開を始動する準備が整った。パイロットプログラムでは、利用者の9割がロイヤルティプログラム会員。また、4分の3は観光目的の旅行で、家族や友人との滞在だった。滞在日数がホテル利用平均に比べて3倍以上と長いことも特徴の一つだった。

物件はプレミアム感のあるものを厳選。例えばスタート時のラインナップでは、「米カリフォルニアのワイナリーにある4ベッドルーム付きコテージ」、「伊ソレントの6ベッドルーム付きヴィラ。地中海を望むインフィニティ・プールやピザを焼く薪窯あり」、「17人宿泊可能な18世紀のアイルランド古城。個人所有の湖があり、釣りや船遊びが楽しめる」、「英ロンドンの6ベッドルーム付きタウンハウス。子供の遊ぶ部屋、クライミング・ウォール付き」など。

いずれの物件も各地の専門業者によって清掃や管理が行われており、年中無休での利用者サポート、アメニティ提供、高速Wi-Fiサービスを完備。一棟貸しサービスでは後発となるマリオットだが、「責任あるサービス」と「高品質」で差別化を図りたい考えだ。

なお、既存のマリオット公式サイトで宿泊先を検索している場合も、該当デスティネーションに物件があり、滞在予定が3泊以上であれば、ホームズ&ヴィラズのリンクを表示する。今後はアプリ経由など、ほかの流通ルートについても順次検討していく予定だ。

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