米国の旅行意向調査、Z世代・X世代・ミレニアル世代に「旅行に出かけたい」が色濃く、直前予約の傾向も【外電】

米旅行業界メディア「トラベル・ウィクリー」と富裕層旅行を中心にトラベル・アドバイザー・ネットワークを展開する「Virtuoso(バーチュオーソ)」がバーチャルイベントを共催で実施した。イベントでは、Virtuosoが実施した旅行意向調査の結果を発表され、同上級副社長のデビッド・コルナー氏が「新型コロナウイルスの影響は、旅行業界の至るところに広がっているが、希望的な兆候も出てきた」との見解を示した。

同社が2020年6月と7月に実施した調査では、若者ほど旅行に出かけたいと思っているという結果に。6月では、18~24歳の回答者のうち84.2%が「また旅行に出かける気がある」と回答。「考えてない」の5.3%、「まだ分からない」の10.5%を大きく上回った。

一方、55~76歳では、「また旅行に出かける気がある」は36.2%にとどまり、「考えていない」は53.7%と半数を超えた(「まだわからない」は9.4%)。

コルナー氏は、「数ヶ月前、今頃にはすべては通常に戻ると期待していたが、希望の兆候が出てきた。特に、ジェネレーションZ世代、X世代、ミレニアル世代の間では、旅行に再び出かけたいと考えている人は多い」と述べた。

そのなかで、旅行スタイルは変化しているという。

コルナー氏によると、今年は自宅から近い場所での滞在を望む旅行者が増加。Virtuosoのホテル予約データでは、2020年第2四半期の予約のうち70%が自宅から1500マイル(2400キロ)以内の旅行先となっており、前年同期は58%だったことから、今年はその傾向が顕著に表れる結果となっている。

また、予約のタイミングは旅行直前の間際化も進んでおり、2020年第2四半期では出発日から2週間以内の予約が43%。前年同期の37%を上回った。

Virtuosoのホテルパートナーによると、同第2四半期のホテル選択の基準として、「アドベンチャー」「巣ごもり」「ゴルフとビーチ」の3つの特性があるという。一方、「シティライフ」や「ランドマーク」など特性は減少傾向にある。

7月の調査では、夏休みに旅行を考えている人は22%だが、状況を見極めたいと思っている人も多く、間際予約が増えると予想されている。後で予定を変更せざるを得なくなっても、今旅行の予約をすると答えた人は全体の15%に過ぎない。旅行が可能な状況になったとしても、今年の夏休みは旅行をしないと回答した人は16%だった(残りの47%はいつも夏休みには旅行しないと回答)。

コルナー氏は、2021年のクルーズ販売についても言及。現在のところ2019年比で6%減で推移していると明らかにした。リバークルーズの販売が増加しており、海洋のラグジュアリークルーズの関心も高まっているという。

※この記事は、米旅行業界誌ニュースメディア「トラベルウィークリー(TravelWeekly)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事(英文):Virtuoso data: Younger travelers ready to get back on the road(Copyright 2020 by Northstar Travel Group.)

著者: ジェミー・ビーシアダ(Jamie Biesiada)

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