日本政府観光局(JNTO)が発表した2020年11月の訪日外国人旅行者数(推計値)は、前年の244万人から97.7%減となる5万6700人だった。大幅な減少が続いているが、10月の数値(2.8万人) と比べると倍増となった。
ビジネストラックの対象拡大に加え、10月1日以降は世界各国地域からの新規入国を一定条件のもと許可数限定で再開したこと、日本政府が11月1日以降、中国やベトナム、韓国など11の国地域への感染症危険情報をレベル2へ引き下げたことなどの緩和措置などにより、訪日外国人数が徐々に増加している。
市場別では、中国が97.6%減の1万8100人で前月の4500人から大幅に増加。11月1日にビジネストラックが開始されたベトナムが64.9%減の1万4700人で、前月から倍増した。中国は11月30日からビジネストラックとレジデンストラックの運用を開始しており、12月以降はさらなる訪日旅行者数の増加が見込まれる。その他、11月はインドネシアが90.9%減の3400人、フィリピンが97.4%減の1700人だったが数を伸ばした。
航空データOAG社によると、11月に国内主要6空港に到着した国際線の実績合計は、便数が前年比85.4%減の3038便、提供座席数が85.7%減の69万4080席。国際線の減便・運休の傾向に大きな変更はない。
訪日外国人数の月次推移と市場別の数値は以下のとおり。