ICT総研はこのほど、「2021年タクシー配車アプリ利用動向に関する調査」を発表した。日本ではタクシー総車両台数が減少する一方、タクシー配車アプリの利用率は増加。2020年末時点での利用者数(ユニークユーザー数)は858万人と推計され、2021年末に1110万人、2022年に1346万人、2023年末には1573万人に達すると予測している。
全国ハイヤー・タクシー連合会の統計によると、2018年度のタクシー総車両台数は約23万台で、ピーク時の2007年度に比べ10年間で約14%減少している。業界を取り巻く環境は厳しいが、タクシー配車アプリは配車サービス登録車両とともに増加傾向にある。
ICT総研が2021年1月に実施したウェブアンケート調査の結果では、回答者数4407人のうち、14.8%にあたる652人が「最近1年以内にタクシー配車アプリを利用したことがある」と答えている。85%の人がまだ利用経験がないが、そのうち約17%は「3年以内に利用したい」とも回答している。また、アプリ別の利用者数トップは「GO(JapanTaxi+旧MOV)」(260人)で、「DiDi」(257人)、「Uber Taxi」(255人)が僅差で続いた。
従来のように電話で配車するサービスとは異なり、予約したタクシーをアプリのマップ上で把握できる配車アプリ。料金の目安が最初からわかる付加価値もあり、ICT総研では今後、需要が拡大する可能性が高いとみている。