旅行流通ソリューションを提供するアマデウス社は、ホテル客室稼働率に関する最新の調査結果を公表した。それによると、2021年4月の世界の客室稼働率は前年同月の13%から46%に大幅に上昇。パンデミック以前の約70%の3分の2まで回復した。
アジア太平洋では、2021年1月の31%から4月は46%に回復。特に中国は62%に達した。また、4月中旬からトラベルバブル(相互国で往来することを合意し、自己隔離を免除する措置)が開始されたオーストラリアとニュージーランドは、それぞれ今年2月の30%から4月には60%に上昇した。
世界的に予約のリードタイムでも変化が表れており、当日予約は今年第1週では39%にものぼったが、4月25日の週では23%にまで減少。一方、31日~60日は6%から11%に上昇した。
このほか、アマデウスはホテル経営者の意識調査も実施。63%がレジャー旅行市場は国内旅行から回復すると回答。アマデウスのデータによると、パンデミック中は米国、中国、アジアなどではホテル公式サイトでの直接予約が多かったものの、最近はOTA経由の予約量が増加しているという。
また、59%が今年中に新たな雇用をする必要があると回答した。さらに、いわゆるワクチンパスポートについては、アジアのホテル経営者の半分以上が宿泊の条件にすることを検討すると回答した。
感染対策としては、32%が引き続きソーシャルディスタンス、手指消毒やそのほか目に見える対策が必要だとし、20%が宿泊者とスタッフとの接触を最低限にすると回答。また、客室の清掃については、21%がその回数を減らす計画があるとした。
テクノロジーを活用した非接触サービスについては、30%がパーソナライズ体験を提供していくための新しいツールと回答した。