長引くコロナ禍で、日本のホテル業界は従業員の働き方をはじめお客様の行動、会議やミーティングのあり方まで変わってきました。これらの変化の中には、一時的なものもあれば、今後も継続するものもあるかもしれません。確かなことは誰にもわかりません。
ただ、2022年が日本のホテル業界にとってどのような年になるのか依然として不確かなものの、今後の施策を策定する上で、参考にできる動向がいくつか見受けられます。今回は、世界中のホテル企業に収益パフォーマンスを高めるレベニューマネジメントソリューションを提供する私たちIDeaSが、2022年の事業回復に向け、日本のホテル業界が注視すべき5つの動向を紹介します。
※この記事は、IDeaSの執筆による寄稿ゲストコラムです。
執筆者:IDeaS レベニューソリューションズ アジア太平洋地域マネージングディレクター ユルゲン・オルテリー
Point1. データは、サービスや商品を一人ひとりのカスタマージャーニーに合わせるための「鍵」となる
ホテルは、旅行者の需要要因を理解することで、カスタマージャーニー全体を通じて一人ひとりに積極的な働きかけをすることができます。宿泊客の要望をより深く理解するためには、データに基づいた正確な行動モデルを構築することが重要です。
予約チャネル、ルームタイプの好み、食事の志向、スパの予約、ロイヤルティプログラムなどのデータから、ホテルは宿泊客をより理解することができ、リピーター増加に向けて個々の必要性に応じたパッケージを造成することができます。
Point2. リターンが期待できる予算分野に重点的な投資をおこなう
ホテルの外装や内装を維持することが、顧客満足のために重要である一方、ホテルのデジタルインフラは、長期的なビジネスの回復を支えるための基盤となります。既存のシステムを見直す際は、実際に何が重要なのかを理解する必要があります。
ホテルにとって、プロパティマネジメントシステム(PMS)は基本的なシステムですが、自動化されたレベニューマネジメントシステム(RMS)も同様に重要なものとなっています。また、RMSは生産性や利益の向上に直接貢献するため、長期的な改修プロジェクトと比較して、短期的な投資回収が可能となります。
Point3. 旅行を再開する顧客と再びつながる
2022年に旅行を再開する人が増えるにつれ、ホテルはこれまでの顧客と再び直接つながり、要望に応える魅力的なプランを提供することが重要となります。例えばEメールマーケティングにより、到着前、滞在中、チェックアウト後などカスタマージャーニーを通じて、ホテルは特定のタイミングで宿泊客とコミュニケーションをとることができます。
ホテルは、宿泊客の過去の履歴に関する貴重な情報(およびデータ)を持っています。顧客ごとにカスタマイズされたメッセージを送り、より収益性の高い直接予約を促進することで、オンライン・トラベル・エージェント(OTA)に依存することを避けることができます。
Point4. 料飲部門の収益の重要性が高まる
料飲部門は、ホテルによっては収益の50%を占めることもあります。この重要な部門の収益の可能性を最大化するために、ホテルは高度なレベニューマネジメント技術を料飲予測にも適用し、企画やメニューの改善、価格と収益の最適化、予測プロセスの合理化などを進めることができます。
Point5. サイロ(組織の壁)が壊され情報が共有される
2022年、各部署は協力してホテル内の様々なシステムにあるデータを広く共有することに重点を置くようになるでしょう。デジタル技術は膨大な量の情報を提供し、ホテルは、整理された正確なデータを用いて、コストを分離・把握し、効果的で収益性の高い運営を判断することができます。
つまり、各部署が連携し、データや市場情報を共有することで、スタッフは戦略的にどのビジネス機会を追求し、交渉し、あるいは断るべきかをより明確に判断することができるのです。
2022年の市場動向と新たなビジネスの機会にホテルがどのように投資すべきか。
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※この記事は、IDeaSの執筆による寄稿ゲストコラムです。
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記事:トラベルボイス企画部