2022年11月2日から4日まで、スペインのセビリアで国際イベント「ツーリズム・イノベーション・サミット2022（TIS）」が開催される。観光・旅行産業で進行中のデジタル化や、持続可能でインクルーシブなツーリズムへの変革について、各界のリーダーたちが議論する。同イベントは今年で3回目。会場は昨年と同じセビリアの会議展示センター「Fibes」。
2022年のテーマは「New horizons for tourism tech（ツーリズム・テック新時代の展望）」。ツーリズムがパンデミックや気候変動、さらに昨今の物価上昇といった諸問題にどう対応し、変化してきたのか、さらにこれからの未来について考察する。
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デジタル化とサステナビリティ実現へ200社以上が出展
TIS2022の見本市会場では、出展企業が200社・団体を越え、3日間に渡るイベント参加者数は、世界各地から5000人以上となる見込みだ。出展各社は、コロナを機に加速したデジタル化とサステナビリティを二本柱に、ツーリズム産業の新境地を切り開くイノベーションを提案。競争力アップと効率化、環境にもよりやさしい画期的なソリューションの数々が披露される。
一方、国際カンファレンス「ツーリズム・イノベーション・グローバルサミット」では、EUを始めとする政府機関や自治体関係者、民間企業の経営トップ、情報テクノロジーやデジタル戦略、マーケティングなど各分野の責任者など、400人超のスピーカーが登壇する。グローバルサミット担当ディレクター、エドガー・ウェゲラー氏は「各分野に精通したエキスパート諸氏を迎えて、新時代の旅行について議論する」と話し、「顧客の信頼獲得、サステナビリティ、デジタル化、そしてセキュリティー」をキーワードに挙げた。
登壇者には、欧州委員会（EC）で観光とデジタル化を担当するディレクター、バレンティナ・スペルティ氏、ルツェルン世界ツーリズムフォーラム理事であり、戦略コンサルティング会社アプタマインド・パートナーズCEOのアランダーナ・コワラ氏、ホテルプランナー・ドットコム社長兼ミーティングス・ドットコムCEOのバス・レメンス氏、PATA（太平洋アジア観光協会）の欧州・中東・アフリカ地区担当ディレクターのダニエラ・ワグナー氏などを予定している。
2022年からはフォーカスライトとも提携
さらにTIS2022では、参加者のネットワーキングを目的とした「リーダーシップサミット」、サステナビリティやデジタル化で卓越した観光事業を表彰する「ツーリズム・イノベーションアワード」、投資家や大手企業に新規プロジェクト案などを披露する「ツーリステック・スタートアップ・フェスト」など、多彩な催しを企画している。
開催都市となるアンダルシア州都、セビリアのアントニオ・ムニョス市長はTISについて「ツーリズム産業を率いる人々や関連企業にとって、絶対に参加するべき重要イベントへと成長してきた」と評価。「デスティネーションやプロダクトの再構築に向けて戦略を考える機会であり、同時に、サステナブルで洗練された観光需要を取り戻すべく、世界各国の関係者たちが話し合う場でもある」とし、その舞台となるセビリアは、ツーリズムにおける「イノベーションと世界共通ベンチマークの実験都市になる」と意気込みを見せた。
また、アンダルシア自治州政府、主要旅行関連企業や観光機関も、TIS2022の成功に向けて全面的なサポートを表明しており、南ヨーロッパを代表するツーリズム・テックの国際イベントとして盛り上げたい考えだ。
なお、TIS2022では今夏、同じく旅行・観光テクノロジーを専門とする調査会社、フォーカスライトおよび同系列のデジタル・メディア、フォーカスワイヤとの間でパートナーシップ提携を締結した。これに伴い、今回のTIS2022では、基調講演をフォーカスライトが担当し、世界の旅行トレンドやイノベーションに関する独自の調査結果を発表する。同社はイノベーションアワードにも協賛し、最優秀者は11月中旬に米国アリゾナで開催されるフォーカスライト・カンファレンスのステージにも招待される。
「TIS2022」の参加登録や開催概要の詳細は以下のとおり。
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