マリオット、「旅先テレワーク」普及で新戦略、長期滞在ホテル開発や新ブランド、オールインクルーシブに注力

マリオット・インターナショナルは、2022年の運営およびフランチャイズ契約数が前年比21%増の計726件に達したことを明らかにした。部屋数にすると計10万8000室が新たに加わることになる。契約数の半数はインド、サウジアラビア、メキシコ、カリブ海などの成長市場に集中している。

また、同社は今後の注力ポイントについて、オールインクルーシブ(宿泊代金に飲食など滞在中の費用が含まれるサービス)のプラットフォームを拡大していくことを明らかにした。2022年にはメキシコ、ドミニカ、ブラジルで同タイプのホテルを開業。最近でもメキシコで3軒のオールインクルーシブホテルの契約を締結した。さらに、同社では、東南アジア、欧州、中東のリゾート地でも開発を進めていく方針だ。

加えて、仕事とレジャーとの融合(いわゆる旅先テレワーク)が進み、より広いスペースを求める需要が高まるとの予測から、長期滞在向けのホテルの開発も加速させる。特に米国とカナダで需要が高いが、今後はそのほかの市場でも長期滞在ブランドの拡充を進めていく。2022年には「レジデンス・イン・バイ・マリオット」「エレメント・バイ・ウェスティン」「タウンプレイス・スイーツ ・バイ・マリオット」 ブランドで構成される長期滞在カテゴリーが同社契約の30%を占めた。

長期滞在に関しては、アパートメントの開発にも注力。2022年11月には、サービスアパートメント領域のさらなる拡大を発表したが、新たに「Apartments by Marriott Bonvoy」ブランドを立ち上げることを明らかにした。このカテゴリーでは、独立型リビングルームとベッドルーム、フルキッチン、ユニット内ランドリーを完備。従来のホテルサービスは提供しない。同社では、このブランドによって、不動産開発企業に対して、建て替えも含めて新たな選択肢を提供していきたい考えだ。

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